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【学会レポ】日本抗加齢医学会総会2015(3) 形成外科、美容外科手術が患者のQOLを高める

九州開催は今回が初だった
九州開催は今回が初だった

   福岡国際会議場で開かれた第15回日本抗加齢医学会の会長は福岡大学医学部形成外科の大慈弥裕之(おおじみ・ひろゆき)教授だ。形成外科は熱傷治療、切断した指の接着、がんで欠損した顔面の再建など大がかりな修復手術をする一方、美容外科的な手術も得意とする診療科だ。近い分野でありながら、一部に見られるいかがわしいアンチエイジングや美容と混同される可能性への抵抗感からか、日本抗加齢医学会の会長を引き受けた形成外科教授は初めて、という。大慈弥教授は科学にもとづいた研究、美容医学を提唱し、その結果、今回は学会の規模も拡大、発表も増えて充実した内容になった。

   若さを保つには食事や運動など日常の生活習慣が大きい。しかし、十分に気をつけていても、加齢により、顔かたち (容貌) や体形は変化する。容貌は皮膚、皮下脂肪、筋肉、骨格の変化による。大慈弥教授は、見た目には意義があるとする。黄色腫など見た目が内臓の状態を表すこともある。しみ、しわ、たるみを改善する若返り医療を受けると、たしかに気持ちは若返る。世界的に広がるボトックス注射、ヒアルロン酸注射、脂肪注入などだ。ただし、安心・安全な美容医療にするには、科学的な根拠にもとづいた美容医療でなければならない。

   デ・クレイン教授の特別講演でも出たが、欧米人と東洋人の容貌変化には違いもある。欧米人は顔のたるみがより深刻なのに対し、日本人は、眉毛が上がり、額の水平シワ、上まぶたの凹みや皮膚のたるみ、眼瞼下垂など「加齢性眼瞼下垂症」が問題だ。

   手術によって物が見やすくなり、表情が若返る。そればかりか、頭痛や肩こりも改善する。大慈弥教授らの聞き取りでは、加齢性眼瞼下垂症の高齢者の56%が慢性頭痛を、77%は肩こりを訴えている。形成外科、美容外科手術が、患者のQOL(生活の質)を高める良い例だ。「患者のために抗加齢医学をもっと発展させよう」と、大慈弥教授は参加した医師、研究者の会員に訴えた。

   日本抗加齢医学会が九州で開催されたのも今回が初めて。大慈弥教授は、食材が豊富な九州を印象づけようと、会場広場に糸島市の海や山の幸を展示したテントの屋台を企画した。また、会員むけに朝、大濠公園を1周する運動プログラムも用意した。「九州を抗加齢医学のメッカとして発信したい」思いからという。(医療ジャーナリスト・田辺功)

医師・専門家が監修「Aging Style」

日本抗加齢医学会
会長講演
抗加齢医学における形成外科・美容外科の役割
座長:坪田一男(慶應義塾大学医学部眼科学教室)
演者:大慈弥裕之(福岡大学医学部形成外科学)
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