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お風呂のお湯を1ヶ月変えないと肌に良いって!?

   編集者から聞いた話です。
私が出席しなかった発表会で、"からだにいい"という製品だったそうです。
そこの会社の方が
「私、1ヶ月、お風呂のお湯を替えないんです」と発言したそうな。

   え!? なに、どうゆうこと!? のけぞるワタクシ。

   その方が言うには
「私の肌に付いている大切な"常在菌"がお風呂のお湯の中に入るでしょう? その菌はお風呂のお湯で培養されて増えるから替えないの。毎日、肌の常在菌たっぷりのお風呂につかっているの。だから、私の肌はすべすべでしょう?」
・・・と。
・・・・・・・・・・・え??

   その方の話に「なるほど」と思った方、ヤバイです。
落ち着け落ち着け・・・と桃ジュースでクールダウン。

果物専門店のフレッシュジュースは質がよく美味しいですね
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   えーと、ですね。
私は菌の専門家ではありませんが、資料を読み、複数の専門家に取材をし、記事も書いてきました。記事は専門家のチェックを受け、解らないことは質問もしました。肌と菌の関係についても、興味があるのでいろいろとうかがってきました。そんな背景からお伝えしますね。

   まず、菌には「酸素があるところが好き」「酸素があるところは嫌い」「どっちでも大丈夫」という種類があります。肌の上にいる常在菌は、肌にとっていい働きをする菌も、良くない菌もいますが、肌の上にいるということは? 「酸素があるところが好き」な菌ということになりますね。
(毛穴や皮脂腺の奥のほうには「どっちでも大丈夫」なタイプもいるそうです)
なので、お風呂のお湯につかった程度でお湯に流れ出していく常在菌は「酸素が好き」なのですから、水の中では生きられないのです。

   肌の常在菌は10種類ほどとされています。肌をしっとりさせてくれるのが表皮ブドウ球菌。この方は「常在菌は肌にいい働きをする」と考えていたようですが、そういう菌ばかりではありません。

   黄色ブドウ球菌、アクネ菌、マラセチア菌、ヘルペスウィルス、白癬菌など、肌のトラブルや病気につながる菌も"常在"しています。これらさまざまな常在菌は体から出る汗や皮脂、はがれた角質がエサですから、酸素もエサもないお風呂のお湯の中では生きていけませんよね。

   そして、1ヵ月もお湯を替えず温め直していたら・・・・・・・? 酸素が嫌いなさまざまな菌が増えるでしょうね。入浴施設のお湯に雑菌が繁殖して事件になったことがあります。24時間風呂の殺菌システムに問題があったため事件になったこともあります。

   そんなお風呂にはいっていて「肌がすべすべ」ってどういうことなんでしょうね。その方がたいへん丈夫なのか? 新たな効果のあるお湯に変化しているのか? お湯がどろどろして、腐った状態になるらしいですが、肌の(良い)常在菌が培養されたものではありません。

   実行されていて本当に調子のいい方がいらしたら教えてほしいくらい。
長く替えないお風呂のお湯は、皮膚や目の病気のもとになりかねませんからね「常在菌の培養」なんて、それっぽいワードに引っかかってはいけません。
この話を教えてくれた編集者に聞いてみました。
「お風呂の話、みんな信じてないよね?」
「わかんない。へー、って思った人もいるかも」

   "からだにいい"製品を販売する会社の人がこんな知識で良いのか? と思いましたが、これも現実。信じていれば、おそらく腐ってるお湯にも入れるって、危険です。サイエンスの視点というか、理科の知識は大切です。

美容・医療ジャーナリスト海野由利子公式ブログ
http://ameblo.jp/uminoyuriko/

この記事の監修・執筆医師

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