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不足しているつもりが過剰摂取? 亜鉛サプリメントの多用に要注意

日本で過剰摂取の心配は

   栄養療法の専門医である新宿溝口クリニック院長、溝口徹医師も、「亜鉛は、本来は毒性が低く極めて安全なミネラルですが、長期間の摂取によって過剰症を起こすことがあります。摂取量をチェックする必要があります」と警鐘を鳴らす。

   「量だけでなく、ミネラルの吸収を阻害してしまう性質を考慮すると、亜鉛サプリを飲むときは、食間などの食材が腸にないときの摂取が望ましいでしょう」

   日本では厚労省が亜鉛の耐容上限量(健康に影響がない最大の摂取量)を発表しており、成人男性で1日40~45ミリグラム、女性で35ミリグラムとなっている。また、栄養機能食品の亜鉛含有量にも上限値が1日分15ミリグラムまでと定められ、薬局で国内大手メーカーの亜鉛サプリを確認すると、確かに含有量は10~15ミリグラムの範囲だ。仮に食品から毎日7~8ミリグラムの亜鉛を摂取していて、さらにサプリを飲んだとしても、用量を守っている限り、耐用上限量以下に収まる計算になる。

   ただし、治療用のサプリや日本の上限値が適用されない輸入品は事情が異なる。治療用サプリは一般的な摂取推奨量を大幅に上回る量が含有されている場合があるのだ。また、インターネット上で購入できる米国や英国製の亜鉛サプリメントを見てみると、1錠あたり40~50ミリグラム含有しており、多いものでは100ミリグラムという製品もある。

   「亜鉛は皮膚や爪、髪の毛のトラブルなどにも深く関係します。栄養素の消化吸収、代謝などに精通した専門家の指導のもとで、最適な量を摂取するように指導いただくのがよいでしょう」(溝口医師)[監修:溝口徹 新宿溝口クリニック院長、浜中聡子 AACクリニック銀座院長]

医師・専門家が監修「Aging Style」

参考論文
The risk of copper deficiency in patients prescribed zinc supplements.
DOI:10.1136/jclinpath-2014-202837 PMID: 26085547

この記事の監修・執筆医師

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