文字サイズ
標準
大きく

いま一番ホットかも「加齢画像研究会」

   昨日の土曜日は、個人的にいま一番ホットだと感じている「加齢画像研究会」に出席。

会場入り口には印象的なポスターが
会場入り口には印象的なポスターが

   「加齢画像研究会」では、MRIやCTの高度な画像とその診断法を使って、抗加齢医学や美容医学と結びつけて深く研究しています。

   代表世話人の奥田逸子先生(国際医療福祉大学三田病院 放射線診断センター)のご講演を初めて聴いたのは今年の抗加齢医学会でしたが、今まで見たことのない、精密なMRI画像の実験、研究、分析の、あまりの面白さに興奮しました。

   ご講演終了後にごあいさつと名刺交換をさせていただき、昨日の研究会も楽しみにしていたのです。

10:00~17:00に19本の発表や質疑応答。この写真は休憩中のもの。
10:00~17:00に19本の発表や質疑応答。この写真は休憩中のもの。

   この研究の何が面白いかと言うと、解剖せずに体内の細かい部分の状態や、加齢による変化、治療前後の変化がはっきりとわかること。

   5月末の抗加齢医学会の奥田先生のご講演で興味深かったのは、注入したヒアルロン酸はどこまで広がるのか? という研究。

   うつ伏せや仰向けなど、条件をいくつか変えて行なって得られた結果の理由が、顔の内部構造にあることを示しました。

   注入する位置、深さによっては頬から首までヒアルロン酸が流れてしまうことも示され、美容医療を行なうには「解剖をわかっていること」が重要と話されていました。

   昨日の研究会では、画像診断がさまざまな分野で応用された発表がありました。

as_20151019122158.jpg

   「腸内細菌」の分野もそうですが、今までにない分析が出来るようになると研究範囲が広く深くなり、可能性を感じる方々がどんどん研究を進めて行くのです。

   昨日、美容・予防医学分野が好きな私が面白いと感じたベスト3は

美容医療のPRP療法の効果をMRIで画像診断したこと。
   ほうれい線やしわの部分にPRP(自己血液から抽出した血小板)を注入し投与直後、1ヵ月後、3ヶ月後にMRIで撮像すると、目的の部分に的確に注入されているかどうか、シワが減っているかどうか、脂肪組織が増えているかどうかがわかります。

   もちろん、注入位置など医師の技術によっても変わりますが、顔面の美容医療に「有用」という例が示されました。

マッサージによる皮下構造の変化。
   どのタイプのマッサージかは示さない発表がありましたが、マッサージ直後のMRI画像では、はっきりと筋肉や脂肪の厚み、顔の凹凸の変化が示されました。

   女性は自分で"実感"はしていて、だからこそマッサージを続けているのですが、画像で示されると「科学的根拠=エビデンス」になりますね。ただ、その変化の理由はまだ研究中でした。

   都市伝説的に"脂肪が流れた"のか、なんなのか? このあたりはエステティシャンや美容関係者が研究に加わるといいかもしれません。

AGA(男性型脱毛症)治療に応用する、頭皮状態のMRI画像。
   MRIで、頭蓋骨から頭皮の状態が鮮明にわかることが驚き。毛根の数、密度、深さ、太さまで。「頭皮が薄いと髪が弱る」という都市伝説にも答えが出ましたよ。

   この研究によって、診断の評価が正しく出来るようになるし、その人に合った、より効果的な治療が可能になりそう。

ポスターは、若い顔と老化症状が現れた顔のMRI
ポスターは、若い顔と老化症状が現れた顔のMRI

   そして奥田先生の最新発表で見せていただいた、「表情を動かしている顔のMRI動画」。これは世界初だそうですよ。

   表情筋は、医学的に習ったことと違う、イレギュラーな動きをするそうです。その理由を探り、それが老化にどう影響するのか、などが今後も研究されていくことでしょう。

   ランチタイムには、東海大学 医用生体工学科の高原太郎教授による「MPIを知ろう」というご講演、というかむしろ、濃密な授業もあり、基本的なMRIの仕組みや画像の読み方などを教えていただきました。

   生体内の状態が、細部まではっきりわかるということは、治療の良し悪しや意義も、ある程度判断できるということ。

   体の変化に的確に対応し、意味のある治療を行いたいと考えている医師や専門家によって「画像診断」の応用は進んでいきそうです。多分野の医師たちの熱気を身近で感じているので、急激に進むと予感してます。

   体の内側のことはなかなか見えません。胃カメラやカプセルカメラ(カプセル内視鏡)を入れて見ることができるのは、外部とつながっている消化器だけです。MRIなら被爆なしで、人体のどこでも見ることができます。

   MRIとCTを活用した画像診断によって、技術を伴わず、理論的に無理があり、効果のない治療法が淘汰されていくといいなと思っています。

   この研究に興味をもたれた医師、薬学の専門家、化粧品開発者などの方々は「加齢画像研究会」のHPをご覧になってくださいね。

   人体解剖を経験することが難しい方でも、MRIによる"見る、精密解剖"は知っておくべき、と思っています。

   私レベルでこれだけ面白いと感じるのですから、医師・専門家の方々は具体的な応用法がきっといくつも思い浮かぶと思います。

   そして私は、それを取材していきたいです。

美容・医療ジャーナリスト海野由利子公式ブログ
http://ameblo.jp/uminoyuriko/

この記事の監修・執筆医師

注目情報

有益で確かな情報をお届けするという編集方針です。

偽薬と認識したうえでの服用効果の研究は珍しい。

笑っただけで「あっ!」「出ちゃったかも」

11月11日現在、50名の医師や専門家が「Aging Style」に参加しています!

おすすめ記事
関連サイト

独自の視点でビジネス&メディアをウォッチ。毎日更新。

J-CASTニュース

セール、クーポンから新商品情報まで、その日に使える掘り出しもの情報満載!

東京バーゲンマニア

都道府県を自動判別する日本初の地域ポータルサイト

Jタウンネット