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「ドクターズコスメ」と化粧品の進化

   よく「ドクターズコスメ」といった言葉を耳にしますが、どのような商品を思い浮かべますか?

ドクターズコスメ、その内容は...?
ドクターズコスメ、その内容は...?

   医師が開発したとか推薦しているというイメージを持つ方が多いと思いますが、実はとても幅広く使われているのです。医師だけでなく、医学博士や薬学博士が開発に関わっていたり、ある医師の考えにインスパイアされて「ドクター◯◯の......」と名づけられたりしているものなど、さまざまです。

   その中身は、真面目に研究・開発されているものもあれば、「ドクター」というイメージだけで中身が伴っていないものもあると聞きます。一般消費者にとって、それを見極めるのは難しいというのが本音でしょう。

   大分前のことですが、まだドクターズコスメという呼称が使われ始める前にある化粧品会社から僕の名前を付けたコスメを発売したいという依頼がありました。お聞きすると、もう次の週から発売を開始し、大々的なキャンペーンを行うと言うのです。しかも効能書きにはすでに僕が研究開発したと書かれていました。

   開発者は実際に開発の実績があり、問題が生ずれば責任を取らねばなりません。いかにずぼらな僕でも、それは道義的に、また法律的にもよろしくないとお断りをした経験があります。

   ところで、化粧品の効能効果には、法律により表示できる制限があるのをご存じですか? これは商品として販売する際の広告規制の問題です。

   僕がかつてある化粧品研究所の顧問をしていたとき、効果は実感できても、宣伝する上で表現できる範囲が限られてしまうという事実を知りました。研究所の方々はより良い商品を作ろうと必死に努力されているにも関わらず、結局はその良さを消費者に伝えきれないことの矛盾を、おおいに残念に感じたのを覚えています。

   化粧品の開発は日進月歩を遂げています。女性ホルモン様成分を使ったものや、最近は再生医療の考えから派生した「幹細胞」を使ったという化粧品の研究も進められています。

   幹細胞の場合はほとんどがイメージ的な表現と思った方がよいでしょう。幹細胞は生きた細胞なので、商品の成分にはなりえず、せいぜいがその培養液を活用した、というに過ぎません。

   化粧品は、特に女性にとってはとても日常的なものでしょう。医師の指導や管理のもとに使うものではなく、消費者が自分の判断で購入し、使うものです。さまざまなタイプの化粧品が増え続ける中で、今後、消費者はヘルス・リテラシーを身につけることが必要になってくるでしょう。

   僕個人としては、行政のがんじがらめの縛りは改めるべきだと思います。

   もちろん化粧品ですから、安全性は絶対確保して欲しい。だが、これからは真摯な研究開発の結果、多少の永続的効果のある化粧品が生まれ、そう「機能性」といった表現が唱えるようなものの開発が推進されてもよいのではないでしょうか?[執筆/塩谷信幸 北里大学名誉教授、アンチエイジング医師団代表]

医師・専門家が監修「Aging Style」

この記事の監修・執筆医師

塩谷 信幸
塩谷 信幸(しおや のぶゆき)

北里大学名誉教授
アンチエイジング医師団代表
NPO法人 アンチエイジングネットワーク理事長
NPO法人 創傷治癒センター理事長
医療法人社団 AACクリニック銀座 名誉院長

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