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老いと美とエロスについて考える(上)

   「老い」と「美」と「エロス」。この3つには深い関係があると思います。

   誰しも大切な人に花を送る場合、若い蕾を選びますね。それが相手に届いて大輪の花を咲かせますが、やがてはしぼんでしまうだが、はじめからしぼんでいる花は贈らないし、贈られても嬉しくはありません。むしろ侮辱ととるでしょう。

花の場合は「若さイコール美しさ」ですが......
花の場合は「若さイコール美しさ」ですが......

   このように花の場合は"若さイコール美しさ"ととることに何の不自然さはありません。人の場合も花と同じでいいのでしょうか? 人の場合は、よく年相応の美しさとか、内面から出る輝きとかいう言葉を耳にします。でも具体的にどういうものかと聞かれると、すぐには答えが出ないのではないでしょうか。

   "美しく老いる"ということの難しさはここにあります。

   ところで、「美」とは何でしょう? 一言でといわれても難しいですね。そこで何を美しいと感じるか考えてみます。まず素晴らしい風景。今なら錦秋の山あいですね。そして、それを映し出す山間の湖。それらに包み込まれるような至福の時。または好きな焼物。手に取って愛でるあの感触。そして、人の魅力的な容貌。吸い込まれるような美貌。これらの感じを一括りにすれば、「心地良さ」といえるのではないでしょうか。

   実は、最近の認知大脳生理学者の研究では、この「風景」と「物体」と「顔貌」の三者はそれぞれ別の領域で認知されるということが分かってきました。

   そのため、「美」そのものを定義するのは不可能で、その引き起こすもの、すなわち「属性」によって定義するしかない、というのが美学者の今の立場のようです。その「属性」は何かというと、「心地良くさせる、pleasing」という言葉で表されるといいます。

   次回は、「美とエロス」の関係について書きたいと思います。[執筆/塩谷信幸 北里大学名誉教授、アンチエイジング医師団代表](つづく)

医師・専門家が監修「Aging Style」

この記事の監修・執筆医師

塩谷 信幸
塩谷 信幸(しおや のぶゆき)

北里大学名誉教授
アンチエイジング医師団代表
NPO法人 アンチエイジングネットワーク理事長
NPO法人 創傷治癒センター理事長
医療法人社団 AACクリニック銀座 名誉院長

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