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発症予測が困難なアルツハイマー病 歩く速度を見ればリスクがわかる?

遅くなったと感じたら要注意のサインか
遅くなったと感じたら要注意のサインか

   アルツハイマー病患者の脳で多く見られる「アミロイドβ」というたんぱく質が多いと、歩行速度が低下している――そんな研究結果が仏トゥールーズ大学病院、英ケンブリッジ大学医学部、オランダ、アムステルダム自由大学医療センター、米退役軍人メディカルセンターなど欧米の複数の医療機関の共同研究によって発表された。

   先行研究で、軽度認知障害やアルツハイマー病の患者は歩行速度が遅く、健康な人でも歩行速度が低下すると、高い確率で軽度認知障害を発症することが確認されていたが、なぜ歩行速度に影響が出るのかはわかっていなかった。

   研究者らは、アルツハイマー病を早期発見するための「MAPT」と呼ばれる検査で、発症リスクが高いと判定された高齢者128人(平均年齢78歳)を対象に、歩行速度を調査。さらに、脳細胞の活動を画像として確認できる「PET」という検査で、脳の状態も確認した。

   その結果、歩行速度が遅い人ほど、脳の運動機能をつかさどる部位でアミロイドβが増加していた。ただし、歩行速度が極端に低下している人はほとんどおらず、対象者たちの平均歩行速度は秒速1.06メートルと、同世代の平均速度とほぼ同じだった。

   アミロイドβが認知症やアルツハイマー病の原因とする説も存在しているが、アミロイドβが増加しても認知機能は低下しないといった研究結果もあり、否定的な声もある。

   研究者らは、今回の研究ではアミロイドβが増えると歩行速度が低下するのか、両者に影響するような生活習慣や体調の問題があったかは不明としている。

   発表は米国神経学会誌「Neurology」オンライン版で2015年12月7日に公開された。

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参考文献
Relationship of regional brain b-amyloid to gait speed.
DOI: 10.1212/WNL.0000000000002235 PMID:26643548

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