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フットケアと靴文化

足の健康もQOLの向上には大切な要素です
足の健康もQOLの向上には大切な要素です

   先日、神戸に赴いて日本フットケア学会の学術集会に出席しました。

   「フットケア」といっても馴染みが薄い言葉ですよね。訳せば、「足病学会」となるでしょうか。今回のスローガンは「歩行を守る」でした。近年、糖尿病が急増し、その合併症として足の病変が増えています。平たくいえば血管がふさがり、血流が途絶えることで細胞が壊死し、切断を余儀なくされるのです。原因は糖尿病だけでなく、動脈硬化や静脈瘤などもあります。

   そもそも欧米人は靴の生活のため、昔から足のトラブルに悩まされ、ポダイアトリストという足のケア専門の職種が存在していました。我が国も生活が欧米スタイルになったため、フットケアが重要な課題になったといえます。

   昔フルブライト留学生としてアメリカでレジデント生活を送っていたころの話です。ホリデーシーズンで知り合いの商社マン宅にお世話になった時、その家の小学生の男の子にこういわれました。
「おじさん、ずいぶんアメリカナイズしましたね」
「どうして?」
「だって靴を履いたままズボンをはきかえるんだもの」
ことほどさように、アメリカでは朝靴を履いたら夜寝るまで、まず靴を脱ぐことはないということを改めて気づかされた瞬間でした。

   レジデント時代は薄給で、靴もボロボロになるまで履き続け、買い換えた靴も、安物をさらにバーゲンで手に入れたものでした。それを見たアメリカ人の上司に注意されました。

   「お前な、靴は大事だぞ。安物だと足に悪いだけでなくからだ全体に響く。これでいい靴に買い換えろ」とドル紙幣を手渡されました。

   六甲山を背に、瀬戸内海に向かって広がる魅力的な街、神戸は、文明開化の港街でもあります。その神戸が文明開化の落とし子といえる靴文化とフットケアのメッカになったことは意義深いといえるのではないでしょうか。[執筆/塩谷信幸 北里大学名誉教授、DAA(アンチエイジング医師団)代表]

医師・専門家が監修「Aging Style」

この記事の監修・執筆医師

塩谷 信幸
塩谷 信幸(しおや のぶゆき)

北里大学名誉教授
アンチエイジング医師団代表
NPO法人 アンチエイジングネットワーク理事長
NPO法人 創傷治癒センター理事長
医療法人社団 AACクリニック銀座 名誉院長

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