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気になるかゆみ、かさつき...敏感肌のケア(下) 予防とケアのポイント

正しい洗顔と保湿で、肌を守ろう
正しい洗顔と保湿で、肌を守ろう

   さまざまなタイプがある敏感肌。共通の原因となる「肌のバリア機能低下」を理解したうえで、正しいケアと予防を行いましょう。

肌の健康に関わる「バリア機能」

   敏感肌を引き起こすのは、月経周期や外気の乾燥、ストレス、生活習慣、間違ったスキンケアなどさまざまな要因がありますが、いずれも肌の「バリア機能」を低下させるという共通点があります。

   肌のバリア機能とは、外からの刺激や異物の侵入から体の内部を守る働きと、体内の水分が外に出ていかないようにする働きをいいます。これらの機能を担っているのは、表皮のいちばん外側で外界と接している角層です。角層細胞内で水分を保持しているアミノ酸などの「天然保湿因子(NMF)」と、角層細胞間を埋めるセラミドなどの「細胞間脂質」、角層表面の「皮脂膜」が肌の潤いを保ち、体の内側を守っているのです。

   角質層の水分量が不足し、肌のバリア機能が低下すると、汗や摩擦など外部からの刺激によって肌トラブルを起こしやすくなるだけでなく、からだの内側から水分が逃げて、乾燥しやすくなります。敏感肌を予防するには、肌のバリア機能を正常に保つことが大切です。

   まずは基本のスキンケアを見直しましょう。メイク落としや洗顔料で肌をごしごしと擦ったり、化粧水をたっぷりつけている割には期待した保湿効果が得られなかったり、ということはありませんか? 次ページでは正しいメイク落としや洗顔、保湿の方法を紹介します。

こすらず、やさしく、ゆっくりと

   肌の質は十人十色。自分に合う化粧品を見つけるのは難しいものです。ただ、いろいろな化粧品を試したけれど、どれも合わない...という人は、もしかしたら、使い方が間違っているのかもしれません。スキンケアのポイントは、「こすらず」「やさしく」「ゆっくりと」。メイク落とし、洗顔、保湿の基本ケアでは、この3つのポイントを意識しましょう。

<メイク落とし>
・メイク落としを手のひらに取り、指の腹でやさしく頬、額、鼻すじ、あごにつける
・額→鼻筋→小鼻の周り→鼻の下→頬→あご→フェイスラインの順になじませ、最後に目元と口元になじませる
・額や頬、小鼻、あご、フェイスラインは3本の指の腹を使いゆっくりと円を描くように、鼻の側面や鼻の下は1本の指の腹でなでるようになじませる
・目元の皮膚は薄いので、とくにやさしく。アイラインやマスカラはまぶたをひきあげて、やさしくなでる
・口元は唇の端から中央へ向かってなじませる

<洗顔>
・洗顔料はよく泡立てる
・皮脂汚れの多いTゾーン→あご→頬の順に泡をのせ、泡で顔を包み込むように洗う
・すすぎは水かぬるま湯で。シャワーの場合もいったん手に受けてからすすぐ。肌を直接擦らないこと
・すすぎ残しの多い額の生え際やこめかみ、小鼻の脇、フェイスラインは最後にもう一度チェックして、完全に泡を落とす

<保湿>
・洗顔後、肌が乾かないよう、すぐに保湿する
・化粧水や乳液は手のひらで顔全体に塗り広げたら、指の腹で各部位(頬、額、鼻すじ、鼻の横、口のまわり、まぶた、フェイスライン)にていねいになじませる
・顔の中心から外側へ、肌をひっぱらないよう注意して、ムラなくのばす
・乾燥が気になるところには重ね付けをする

肌は心の鏡

   肌のバリア機能を正常に保つには、正しいスキンケアに加え、生活習慣の改善も必要です。十分な睡眠、適度な運動、栄養バランスのとれた食生活――心身の健康に良い生活は、健やかな肌をつくります。

   とくに食事で十分な栄養が摂れていないと、肌の栄養も不足します。皮膚をつくるたんぱく質や、新陳代謝を促すビタミン、ミネラルをバランスよく摂りましょう。ランチをコンビニのおにぎりや菓子パンばかりで済ませていると、これらの栄養素が不足してしまいます。肉や魚、卵などの主菜と、野菜や海藻類などが入った副菜を1品ずつ加えたり、果物やヨーグルトで補ったり、コンビニ食でもバランスの良い献立になるよう心がけましょう。近年、腸内細菌叢も肌に影響するといわれています。食生活を見直すことは腸内細菌の変化にもつながるので、おすすめです。

   ストレスをためないことも大切です。ストレスによって肌のバリア機能が低下すると、「これって敏感肌? どうしよう...」という不安が高まり、さらにストレスが増大するという悪循環に。皮膚は心の鏡です。表情が曇っていると、肌もくすんで見えてしまうことも。一時的に肌の調子が悪くなっても心配し過ぎず、「きっとよくなる」と前向きに考えることが、敏感肌を予防し、健康な肌へと導くのです。[監修:山田秀和 近畿大学医学部 奈良病院皮膚科教授、近畿大学アンチエイジングセンター 副センター長]

医師・専門家が監修「Aging Style」

この記事の監修・執筆医師

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