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注射一回で花粉症が消えるって、本当なの? 専門医、「一般的にはすすめられない」

副作用やリスクをきちんと把握する

   アレルギー疾患を多く診察、治療してきたアンチエイジング医師団の山田秀和医師も、
「花粉症治療でのステロイド注射は、まずしません。時間はかかっても、治療ガイドラインに沿った抗アレルギー薬を服用するほうがよいでしょう」と話す。点鼻薬や点眼薬、内服薬にもステロイドを使っているのに、なぜ注射が問題になるのだろうか。

   点鼻薬や点眼薬は少量を体の一部に使用するだけで、重症者に処方される内服薬も、ステロイド以外の薬でどうしても効果が確認できない場合のみ、服用期間は短く限定され使用される、いわば最終手段。また、こうした薬剤は仮に副作用が出ても、使用をやめることができる。

   しかし、注射の場合、一度注入してしまうとあとから抜き取るということはできない。特に筋肉に注射する筋肉注射は、注射された部位に薬剤がとどまり、徐々に体内に広がっていくため、効果は長続きするかもしれないが、副作用が起きた場合に対処できないのだ。

   1回の注射程度であれば問題ないとの声もあるが、厚生労働省科学研究班が「リウマチ・アレルギー情報センター」で公開している2000~2005年の調査では、ステロイド注射をした花粉症患者70人のうち、結局1回では効果がなかったとして1シーズンに3回以上注射をした人は約40%にのぼる。さらに、ステロイド注射の副作用について、治療を受けた医療機関で適切に説明されていない人も、約60%いたという。

   つらい花粉症をなんとかしたいから、何だかわからないけど効果があるなら注射しておこう、ではなく、自分が受ける治療法や薬剤の種類や副作用はきちんと把握する必要がある。[監修:山田秀和 近畿大学医学部 奈良病院皮膚科教授、近畿大学アンチエイジングセンター 副センター長]

医師・専門家が監修「Aging Style」

参考情報
日本アレルギー協会 鼻アレルギー(花粉症)
http://www.jaanet.org/patient/allergy/nose.html

この記事の監修・執筆医師

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