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『百寿者百話』から考える長生きの秘訣

   このところ"老人本"漬けである。アンチエイジング、老年学関係の本で書架がたわんできた。その中で今日は前坂俊之氏の『百寿者百話』という本をご紹介する。親父も含め、70人ほどのセンティネリアン(百歳以上の長寿者)をよく調べ上げて、その言行を簡潔にまとめてある。

前坂俊之氏の『百寿者百話』
前坂俊之氏の『百寿者百話』

   ちなみに親父は84歳まで内科医を務め、その後はゴルフ三昧。自分の年齢以下の打数でホールアウトする「エイジシュート」を3回達成し、106歳寸前でみまかった。

   著者が指摘するように、老人問題や長寿に関する本の多くは、80歳という日本人の平均寿命の半分ほどの若い専門家や医者によって書かれている。その点、僕は、センティネリアンの息子で、すでに84歳だから、多少ものを言っても許されるだろう。

   彼らに共通な、意外な事実として著者が挙げている6項目は、親父を見聞きしてきた僕にとっては馴染み深いものである。6項目を親父に当てはめてみたい。
 ①病弱だったが、病気を克服して天寿をまっとうしたものが多い
(親父の場合)自分では子どものときは病気のデパートだったと主張していた。祖母からはあまりそんな話は聞かなかったが。
 ②食事は粗食、小食のほうが長生きをする
(親父の場合)二木式の玄米菜食だった。だが本当は肉や甘いものが大好物だった。
 ③したいことをやる
(親父の場合)あれだけ他人に無頓着で我が道を邁進できれば、誰でも長生きできるだろう。
 ④物事を前向きに捉える
(親父の場合)いわゆるポジティブ・シンキングの権化だった。ちなみに僕はその反動で、ネガティブ・シンキングが大好きである。
 ⑤芸術家や学者で、創造的な仕事に携わった人は長生きする
(親父の場合)呼吸法でもゴルフでも、自分で編み出すのが好きだった。ちなみに何事においても、確信を持って前言を翻すことが出来るのも、創造性といえるかもしれない。
 ⑥日本の伝統的な食事は世界一の長寿食である
(親父の場合)日本食をさらに切り詰めた玄米菜食で、僕たちの子ども時代は悲惨なものだった。ただ親父の場合は、ずいぶん無理があったように思う。

   また、親父のファンの見る目と、家族の捉え方には相当なギャップがあったと思う。だが、これは"預言者は故郷に入れられず"の部類かもしれない。

   しかし、あれだけの強靭な意志の力は常人には望むべくもない。いま少し肩の力を抜いたら、と言うのがはたから見ての偽らざる感想だった。ことに晩年になってからは。[執筆/塩谷信幸 北里大学名誉教授、DAA(アンチエイジング医師団)代表]

医師・専門家が監修「Aging Style」

この記事の監修・執筆医師

塩谷 信幸
塩谷 信幸(しおや のぶゆき)

北里大学名誉教授
アンチエイジング医師団代表
NPO法人 アンチエイジングネットワーク理事長
NPO法人 創傷治癒センター理事長
医療法人社団 AACクリニック銀座 名誉院長

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