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あれはすべすべ、これはザラザラ 見ただけで手触りもわかるメカニズム、ついに解明

見て、触れることが視覚を豊かにしていた(生理学研究所プレスリリースより)
見て、触れることが視覚を豊かにしていた(生理学研究所プレスリリースより)

   ものを一目見ただけで、どのような手触りなのか判断できるのは、過去に同じようなものを見て、触れた記憶があるため――自然科学研究機構、生理学研究所の郷田直一助教と小松英彦教授らの研究チームは、これまで証明されていなかった、視覚に他の感覚が影響を与えていることをと確認したと発表した。

   脳には、視覚や聴覚、触覚などのさまざまな感覚情報を、それぞれの感覚に特化して処理する「感覚野」という領域がある。

   ものを見たときは、後頭葉(大脳の最後尾)にある「視覚野」で入力された視覚情報を分析し、そのものが何なのか、どのような素材でできているかなどを認知、判断している。視覚野の機能は、これまで体験した視覚の経験によって変化するが、触覚や聴覚などといった、他の感覚の経験の影響は受けないとされていた。

   研究では、まずサルに金属、セラミック、ガラス、石、樹皮、木、革、布、毛の9種類の素材で作られた棒状の物体の写真を見せ、脳の反応パターンを「機能的磁気共鳴画像法(fMRI)」という方法で計測。

   セラミックやガラス、布などはサルの身の回りには存在せず、実験以前の重さや手触りの記憶はないと考えられる。

   その後、実際にこれらの棒を見せ、触れさせる課題を2か月間実施。再度写真を見せて、脳の反応を計測したところ、「見て触れる」経験後は、視覚野の特定の部位が、手触り(滑らかさ、硬さ、冷たさなど)の似た素材に対しては似たように反応し、手触りの違う素材に対しては異なったパターンの反応を示していた。

   今回の結果から、研究チームは「見る」だけではなく、「見て触れる」といった複数の異なる感覚刺激を同時に経験することが、視覚野の高度な発達に不可欠であるとコメントしている。

   発表は、2016年3月18日、生物学分野の専門誌「Current Biology」オンライン版に掲載された。

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