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末期がん患者、「自宅で最期」が生存期間少し長い 「入院」と比較、筑波大・神戸大調査で明らかに

最期の治療が病院か自宅か、その選択による「違い」について調査が行われている(筑波大学プレスリリース「予後が日の単位と見込まれる群の生存曲線」より)
最期の治療が病院か自宅か、その選択による「違い」について調査が行われている(筑波大学プレスリリース「予後が日の単位と見込まれる群の生存曲線」より)

   自宅で最期を迎えたがん患者と、病院で最期を迎えたがん患者の生存期間には、ほとんど違いがないか、自宅の方がやや長い傾向がある――従来のイメージを覆す研究結果を、2016年4月1日、筑波大学医学医療系・浜野淳講師と、神戸大学医学部・山口崇特定助教らの研究グループが発表した。

   研究では、国内58医療機関の緩和ケア病棟に入院した患者、または、緩和ケアチームが関わった患者、もしくは、在宅緩和ケアを受けたがん患者2069人を対象に、2012年9月~2014年4月にかけて調査を実施した。

   解析対象となった患者を、「PiPS-A」という、がんの転移の有無や食欲、倦怠感、体重減少といった健康状態で、客観的な予後(病気の経過や結末)を予測する指標を使い、生存日数が「日単位」「週単位」「月単位」の3グループに分類。それぞれのグループにおいて、自宅で亡くなった患者と病院で亡くなった患者の生存日数を比較している。

   その結果、生存日数が日単位もしくは週単位と見込まれたグループは、自宅で亡くなった患者のほうが、病院で亡くなった患者に比べ、生存期間が有意に長かったことが確認を確認。

   月単位と見込まれたグループは、亡くなる場所によって生存期間の有意な差は確認されていない。 また、自宅で亡くなった患者は、亡くなる3日前以内に行った点滴と、自宅での緩和ケアを開始してから3週間以内の抗生剤投与の頻度が、病院で亡くなった患者より有意に少ないことも明らかになっているという。

   研究チームは、今回の研究では患者ごとに異なる条件を調整できておらず、医療行為のすべてが記録されていないといった限界もあり、自宅の方が長生きするとは言えないとしつつ、今後さらにさまざまな因子を加味し、死を迎える場所が生存期間に与える影響を検証する必要があるとコメントしている。

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