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男の料理レポ(1)アンチエイジング効果はいかに 84歳、クッキングスクール初体験

   「男子厨房に入らず」を頑なに守って84年。ついにその禁を破って包丁を手にした。以前、予告していた通り、あるクッキングスクールに体験入学してきたのである。

体験メニューは、肉じゃがとおみそ汁
体験メニューは、肉じゃがとおみそ汁

   レッスンはジャガイモの皮むきから始まった。仕事でメスは使ったが、リンゴの皮すらむいたことがない。震えそうな手をぐっと抑え、生まれて初めて手する包丁でジャガイモの表面に切り込む。そして左手でイモを抑え、包丁を前後に動かすとスルスルと茶色のストリップが繋がっていく。

   「やったぁ!」

   ジャガイモの茶色い表面を肌の表皮と考え、白い部分を真皮と考えれば植皮片の採取と変わりない。そして残った白い塊を、斜めに切り、さらに細かく切り刻む。

   ついでニンジンやほかの野菜も処理して鍋にぶっこむ。いつ肉を混ぜたか、油をどの時点で鍋に入れたかは忘れてしまった。ただ、すべての手順が手際よく進められるように決められている。かねがねクッキングは男にとって最良のアンチエイジングと聞かされていたが、調理場では二つ、三つの工程が同時進行である。頭も使うし手も使う。
①プランニング
②素材の選択
③指を使う
④いくつかの作業が同時進行

   この辺りがアンチエイジング効果の所以のようだ。でも考えてみると、これは中学時代に僕が入れ揚げた化学実験に通ずるものがある。

   プランニングは実験計画。素材は化学物質。調味料は試薬。煮たり焼いたりはブンゼン灯などの火の操作。しかも最後にやらされる屈辱的な皿洗いは試験管洗い。ま、これなら僕でもできるか、と思い、しばらく通ってみることにした。

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   レッスンを終えてから、食卓に並ぶお皿の見方がすっかり変わったのに驚かされた。つまり、ご馳走が食卓に姿を現す前に、様々なドラマが存在するという気づきである。

   例えばテレビの料理番組を見ていても、食材の調理の仕方、調味料の選択、そして火加減など、各工程のすべてが意味あることがピンとくるようになった。早く基礎コースを研修して、自分なりの調理法を工夫してみたいなど、無謀なことまで考え始めている。また、久々に指先を使うのも楽しかった。メスを置いてから指先が不遇に悩んでいたようである。

   こんなに楽しくて、しかもアンチエイジングに役立つなら言うことないじゃないですか。

   これからときどき、クッキングスクールの体験レポートをご報告します。 [執筆/塩谷信幸 北里大学名誉教授、DAA(アンチエイジング医師団)代表]

医師・専門家が監修「Aging Style」

この記事の監修・執筆医師

塩谷 信幸
塩谷 信幸(しおや のぶゆき)

北里大学名誉教授
アンチエイジング医師団代表
NPO法人 アンチエイジングネットワーク理事長
NPO法人 創傷治癒センター理事長
医療法人社団 AACクリニック銀座 名誉院長

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