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日焼け止めの"正しい"使用量とは?

   日焼け止めの使用量について

   年間通じて検索されている記事なので、再編集してアップしますね。以前掲載したのは2011年8月です。

   日焼け止めを選ぶときにチェックするのがSPFの表示。「日常生活ならSPF15でじゅうぶん!」と発言する人がいる一方、雑誌の"ベストコスメ企画"などで評価が高いのはSPF40~50くらいのものばかり。

   ホントはどうなのって迷っちゃいますよね。そこで、ちょっと長くなりますが、SPF表示を決める"しくみ"と、実際の日焼け止めの効果についての基本知識です。

   SPFとは、肌に赤みや炎症を起こさせる紫外線B波(UV-B)から肌を守る働き。その効果を数値で表してるわけですが、数値の測定方法は「国際SPF試験法」で細かく定められています。紫外線を当てる部位や、当てる紫外線の強さなども決められています。

   で、みなさんにいちばん知っていただきたいのが、つける量。試験法で決められているのは皮膚1平方センチメートルにつき、2ミリグラム塗ること。日焼けを防ぐ効果は、規定量を塗って測定してるのです。

   顔全体だと、どのくらいの量でしょう!?顔全体を覆う、シートマスクの面積が316~416平方センチメートルというデータがありますし、タテヨコ20センチメートルの布で、ほぼ顔全体を覆えるという話を聞いたこともあるので顔全体の面積は約400平方センチメートルと言えるでしょう。

   すると、2ミリグラム×400=800ミリグラム=0.8グラム

   SPFの数値通りの効果を得るには、顔全体に約0.8グラムの日焼け止めを塗ることが必要・・・なのです。さーて。0.8グラムの日焼け止めって、どのくらいの量? このくらいです。

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   乳液タイプの、とろっとした日焼け止めだとこのくらい。500円玉くらいの大きさですかね。アーモンド1粒分とも言われています。けっこう、多いですよね。液状で伸びのいい日焼け止めだと、この量で顔全体と、首、両手の甲までのばせます。顔だけにつけるためには、2~3回重ねづけが必要です。

   日焼け止めの使用量について、私の計算による"顔の面積"は若干アバウトでしたがきっちり計算をして撮影カメラした写真をお借りしました。

写真提供/ドクタープログラム総合研究所 (上下のグレー部分は画像加工しました)
写真提供/ドクタープログラム総合研究所 (上下のグレー部分は画像加工しました)

   ひじ~手首の面積を測定し、試験法で決められている量の日焼け止めをつけたところ。どうです? ひじから手首に、このくらいつけてますか?顔にも、手にも、「こんなに塗らない!」っていう方が多いのでは?

   私も、肌にのばしてなじむ程度しか塗りません。重ねづけも、海に行くときくらいしか、しませんねー。規定より塗る量が少ないとどうなる? 当然、日焼け止め効果も低くなりますね。「日焼け止めを塗ってたのに日焼けした!」ということが起こるわけです。

   試験法で決められてる量は、日常で私たちが塗りやすい量より、多いのです。私たちが使いやすい量で、紫外線を防ぐにはどうしたらいい? そうです! SPF表示の高いものを使えばいいんです!

   メーカー側も、「みなさんが実際につけている量で、きちんと効果を得られるように」と考えるようになってきたため、ここ数年は SPF35~50+の日焼け止めが増えているんです。

   ちなみに、 SPFの数字は"日焼け止めをつけないときと比べて、肌が赤くなるまでの時間を何倍防げるか"という効果。日差しを浴びて5分で赤くなる人もいるし、30分で赤くなる人もいますよね。

   肌のタイプによって違うはずですが、平均値をとって SPF1=15~20分の日焼け止め効果と言われています。SPF15だと、その15倍だから、計算上は225~300分の効果となります。でも、日差しを浴びて5分で肌が赤くなる人は、75分の効果しかないわけで本当は、一概に「○○時間の効果」とは言えないんです。

   「日常の日焼け止めはSPF15でじゅうぶん」と言ってる方は平均値の、SPF1=15~20分での計算をもとにしてるのではないかな? SPFの効果って、

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   顔だけでこれくらい塗って得られる効果ですから。SPF試験の規定使用量まで知って発言されているのか、疑問も感じます。

   みずみずしくてするする薄く伸びるような、使用感が軽い日焼け止めだと、つける量は特に少なくなりがち。秋~冬の弱い紫外線なら防げるかもしれないけれど、春~夏に日焼けしたくない、シミを作りたくないと思うかたにSPF15でじゅうぶんだなんて、私は言えません。

   また、「高SPF値のものは肌の負担になる」とか、乾燥する、白浮きする・・・なんてことをおっしゃる方もいらっしゃいます。

   けれど、紫外線ダメージや日焼け止めに関する研究は進んでいて、皮膚科学会や抗加齢医学会でも、毎年新しい発表が聴けるほど。研究・開発に力を入れていて、毎年改良を行なっているようなメーカーさんの製品は、低刺激で、保湿力があり、白浮きしない日焼け止めが、すでに常識なのです。

   というわけで日焼け止めについているSPFの数値は、"厚塗り"して測定したものなのでふつうに塗って紫外線をしっかり防ぎたいなら、SPF表示の高い日焼け止めをオススメします。SPF値30以上の日焼け止めは、リゾート用というわけではなく、"厚く塗らなくても、紫外線を防ぐ効果が高い"ものと考えていいでしょう。

   紫外線が強い5~8月は、海や山に出かける方も多いと思いますしアウトドア用など日焼け止めを複数そろえたり、買い替えをする方もいらっしゃるでしょう。9月ごろまで、日差しはまだまだ強いですから、SPFの高い日焼け止めで肌を守りましょう。

美容・医療ジャーナリスト海野由利子公式ブログ
http://ameblo.jp/uminoyuriko/

この記事の監修・執筆医師

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