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【第5回】「ブラッシングを大切に」 東京医科歯科大学 歯周病学分野教授 和泉雄一氏

   日本人の約7割が罹患しているという歯周病。近年、口の中だけでなく、全身の病気にも関係していることがわかり、ケアの大切さが注目されています。日本の歯周病学・歯周病治療学の第一人者である、東京医科歯科大学教授の和泉雄一先生を塩谷編集長が訪ね、今注力されていることや診察のモットーなどを聞きました。

和泉雄一氏(左)、AgingStyle編集長 塩谷信幸(右)
和泉雄一氏(左)、AgingStyle編集長 塩谷信幸(右)

   塩谷:そもそも、先生が歯周病学を選んだのは、なぜですか?

   和泉:私が学生だった頃、一番の人気科目は歯が欠けたりなくなった部分を金属や陶材で補ったり、入れ歯を入れたりして治療をする「補綴(ほてつ)科」や口腔外科でした。私も一時は希望したものの、補綴科の作業や手術が苦手だった。正直に言うと、消去法で歯周病学を選んだのです。不純な動機ですね(笑)。ただ、当時、歯周病はまだ若い学問で、知られていないことも多々ありました。講義では、ハブラシで丁寧にブラッシングするだけで真っ赤に腫れあがった強い炎症が1~2週間で治ってしまうという事実を知り衝撃を受けたのを覚えています。今では当たり前のことですが、以前は強い炎症が起こったら、その部分を手術で取ってしまおうという考え方でした。歯周病学の範囲には、歯周ポケットを開けてきれいにするといった簡単な外科手術もありますし、最近では、インプラントを行うことも多くなりました。歯茎など歯周組織を扱う歯周病学は、歯科治療の基本中の基本だと思っています。補綴物を入れるにしても、歯周組織の状態がよくないと長持ちしませんし、全身の健康状態にも影響することがわかっています。今、注目されている再生治療も、歯科では歯周組織の再生から研究が始まりました。そう考えるとこの道を志してよかったと思っています。

大学病院だからこそできる治療を

 

   塩谷:今、注力されていることはありますか。

   和泉:様々な診療科を持つ大学病院だからこそ、最先端の治療を効率的に提案できるような診察スタイルをめざしています。その中心となるのが、2015年10月にオープンした「先端歯科診療センター」 です。患者さんの状態に合わせて各専門診療科の歯科医師を集めてチームを作り、診断、治療、メンテナンスまでを一括して提供することで、いつまでも口腔内を健康で美しく保つための手助けになると信じています。

   塩谷:診察のモット-を教えてください。

   和泉:基本は、土台である歯周組織を健康にしてから全体を治療すること。例えば、ホワイトニングを希望されていても、歯周病があると効き目が弱くなり、見た目も美しく仕上げることが難しくなります。一口腔単位で治療の流れを考えるという事を大切にしています。患者さんとの話し合いを大切にして、私がベストだと思った治療でも、患者さんが望まなければ無理に進めずに、別な方法を提案できるように心がけています。

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