文字サイズ
標準
大きく

キレーションとカロリー・リストリクション

   いささか旧聞に属するが、6月10~12日に行われた第16回日本抗加齢医学会総会を振り返ってみたい。

as_20160707111543.jpg

   今回も盛りだくさんのプログラムで参加者は5000人を超えた。

   日本抗加齢医学会には8000人の会員がいるが、6割以上が参加しているということから見ても、いかに人気がある学会かがうかがえる。

   その理由は、抗加齢医学が話題の分野であること。そして、老年病学、歯科、生活習慣病、「見た目のアンチエイジング」など、医療に関わるすべての分野を網羅的にアップデートする学会だからだ。

   僕が個人的に興味を持ったのは、一時ブームになりその後下火になった手法が、また復活した感のある2つのテーマである。

   その一つはまず、「キレーション」。

   体内の老廃物、有害物質をEDTAという解毒剤で除去する点滴療法の一つである。有害物質としては特に水銀、カドミウムなどがターゲットであり、動脈硬化に有効とされ人気を呼んだが、その後メガスタディで効果がないとされた。

   だが、今回の学会の中で、米マウント・サイナイメディカルセンターのラマス博士が、「やはりキレーションは心疾患には有効である」と最近アメリカで認められたことを発表した。

   もう一つは、「カロリー・リストリクション」。

   「サルのえさを3割抑えると3割寿命が伸びる」という研究で話題になった米ウイスコンシン大学のワインドルック博士の招待講演。ご本人は急に来日をキャンセルされ、ビデオとスカイプでの出演だった。

   臨床面での研究もその後続けておられるようだが、サルのデータが人間に当てはまるか、またその長寿のメカニズムについては未だしの感があった。

そのほか「見た目のアンチエイジング」に関わる演題が急増したのは、抗加齢医学会の分科会として、「見た目のアンチエイジング研究会」を主催するものとしては喜ばしいことであった。

[執筆/塩谷信幸 北里大学名誉教授、DAA(アンチエイジング医師団)代表]

医師・専門家が監修「Aging Style」

この記事の監修・執筆医師

塩谷 信幸
塩谷 信幸(しおや のぶゆき)

北里大学名誉教授
アンチエイジング医師団代表
NPO法人 アンチエイジングネットワーク理事長
NPO法人 創傷治癒センター理事長
医療法人社団 AACクリニック銀座 名誉院長

注目情報

有益で確かな情報をお届けするという編集方針です。

偽薬と認識したうえでの服用効果の研究は珍しい。

笑っただけで「あっ!」「出ちゃったかも」

11月11日現在、50名の医師や専門家が「Aging Style」に参加しています!

おすすめ記事
関連サイト

独自の視点でビジネス&メディアをウォッチ。毎日更新。

J-CASTニュース

セール、クーポンから新商品情報まで、その日に使える掘り出しもの情報満載!

東京バーゲンマニア

都道府県を自動判別する日本初の地域ポータルサイト

Jタウンネット