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「開腹手術」が原因で腸閉塞になった! 患者はひたすら我慢?いや、医学は進んでいる

腹腔鏡手術が解決策に

   そんな腸閉塞患者のために、渡邊氏が提唱しているのが「腹腔鏡下手術によって、腸閉塞の癒着を取り除く」というもの。これまでに、その手法で約150例の腸閉塞に対する腹腔鏡下手術を手掛けてきたという。

   腹腔鏡手術とは内視鏡の一種の腹腔鏡を腹部にあけた数センチの穴に挿入し、お腹の中をモニターで見ながら、やはり小さな穴から入れた器具で手術を行う。お腹を大きく切開する通常の開腹手術に比べて、出血量が少ない。そのため、腸閉塞の治療で行った手術が原因で再度腸閉塞になってしまうという悪循環に陥る確率は低い。

   「かつては癒着を腹腔鏡手術で治療するのは非常に難しいとされていました。しかし、腹腔鏡の画像が鮮明となり、最近は手技も進化したために、徐々に行われるようになりました」(渡邊氏)

   とはいえ、他の組織は傷つけないよう癒着部位をミリ単位で精密に切り離していく高い技術と経験が求められる。「簡単に早く終わってしまうこともありますが、癒着の剥離だけで4~5時間続けることもあります」(渡邊氏)

   とくに化学療法や放射線療法が行われたような子宮がん術後の腸閉塞は、癒着が強固で広範囲にわたることがあり腹腔鏡下手術は非常に難しいという。

   腹腔鏡手術をする医師の技量や経験に目安はないが、日本内視鏡外科学会では技術認定制度を設け指導医を認定している。病院選びの際には、まず消化器外科専門医で内視鏡外科技術認定医が在籍しているか、という点を確認するのもよい。

   専門医の一覧は日本内視鏡外科学会のウェブサイト「技術認定取得者一覧(消化器・一般外科領域)」から確認できる。

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