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ジカウイルス、デングウイルス 両方に効果的な万能抗体発見、仏パスツール研

実用化まではまだ時間が必要だが
実用化まではまだ時間が必要だが

   仏パスツール研究所の研究チームは、南米を中心に猛威を振るう「ジカ熱」の原因である「ジカウイルス」に、きわめて有効な抗体を発見したと発表した。

   「抗体」は血液や体液中に存在し、体内に入ってきた異物が持つ「抗原」に特異的に反応、排除しようとする分子。細菌やウイルスが体内に侵入した場合、これらに感染した細胞を抗体が攻撃し、排除する。ひとつの抗体はひとつの抗原にしか反応しないため、人体には数億種類の抗体が存在するとも言われている。

   ジカウイルスは、小頭症やギラン・バレー症候群との因果関係を示した研究結果も発表されており、有効なワクチンや治療法の開発につながる抗体の発見が求められていた。

   研究チームは、ジカウイルスが「デング熱」を引き起こす「デングウイルス」の近縁種(分類上、近い関係にある種)であることから、デングウイルスの感染者がジカウイルスの抗体も持っているのではないかと推測。ブラジルのデング熱患者を対象に、解析を進めていた。

   今回発見された抗体は2種類で、どちらも試験管内で培養した、ジカウイルスに感染した人の細胞で確認したところ、ジカウイルスを確実に死滅させたという。また、デングウイルスに対しても有効であることも確認されており、研究チームはジカ熱とデング熱、ふたつの感染症に有効なワクチンを開発できる可能性もあるとしている。

   ただし、デングウイルスの抗体の中には、ジカウイルスを活性化させてしまう抗体も確認されている。そのため、臨床試験を実施するためには、抗体の特性を慎重に見極める必要があり、ワクチン実用化にはまだ時間がかかるという。発表は、2016年6月23日、英科学雑誌「Nature」オンライン版に掲載された。

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参考文献
Structural basis of potent Zika-dengue virus antibody cross-neutralization.
DOI: 10.1038/nature18938 PMID:27338953

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