文字サイズ
標準
大きく

【第6回】「運動するときもスキンケアを忘れないで」スポーツドクター上田由紀子氏

上田由紀子医師
上田由紀子医師

   健康のために運動をと思っても、紫外線対策にまで気を使っている人はそれほど多くないようです。今回は、皮膚科のスポーツドクターとして活躍しているニュー上田クリニック院長の上田由紀子先生を訪ね、運動とスキンケアについてお話を伺いました。

授業やプールでも日焼け止めを使ってほしい

塩谷:新浦安にクリニックを開院されて、どのくらいになりますか。

上田: 33年になります。

塩谷:ほっとできる温かい雰囲気のクリニックですね。患者さんには、お子さんも多いとか。

上田:そうですね。大学勤務時代から、小児の皮膚疾患は得意分野だったんです。そもそも小児の皮膚疾患は多いんですよ。統計的にも、診療科別の子どもの受診者数を見ると、小児科の次に多いのは皮膚科です。

塩谷:子どもは紫外線の影響を強く受けるといわれていますね。ところが教育現場では、戸外での運動時に日焼け止めの使用が禁止されているところもあるとか。

上田:化粧品がNGという学校は、禁止されているところもあるでしょう。また、プールの水が汚れるという理由で禁止しているところもあるようです。その状況を変えようと、2015年9月に日本臨床皮膚科学会と日本小児皮膚科学会が共同で、学校生活における紫外線対策の指針を発表しました。実験データを確認し、日焼け止めで水質汚濁になる心配はないことも明らかになりました。
 以前は、屋外の部活動でも日焼け止めの必要性はあまり考えられてきませんでした。実際、2008年に高校野球の選手たちを調査したときには、日焼けに対する意識は、先生も生徒も高くありませんでしたね。

塩谷:先生はスポーツドクターとしても活躍されていますが、以前からトップアスリートたちに日焼け止めを使うように指導されてきたそうですね。

上田先生の診察室にて
上田先生の診察室にて

上田:はい。屋外で行うスポーツはもちろんですが、屋内で行うスポーツもたいていの場合、外でトレーニングを行っています。太陽光は人の心を明るくしてくれますし、骨を丈夫にするビタミンDを生成する力もありますが、皮膚に関していえば紫外線による害の方が強いのです。たくさん浴びると体が疲れて、パフォーマンスが落ちます。免疫力も落ちるので、ヘルペスなどの病気が出やすくなります。しかも、日焼けで体がヒリヒリしている状態ではマッサージが受けらず、筋肉の疲れもとることができません。顔だけでなく脚や腕など肌を露出している部位には必ず日焼け止めを塗るように指導しています。

日焼けをしたら、まず冷やす

塩谷:日焼けをしてしまった場合、具体的にはどうしたらいいのでしょう?

クッキングペーパーにラップを巻いて凍らせたもの
クッキングペーパーにラップを巻いて凍らせたもの

上田:赤くなったりほてったりしている場合は、まず冷やすことが大切です。私は、少し厚みのあるクッキングペーパーを水で濡らして、ラップで挟んだものを凍らせています。簡単に作れて、肌にフィットし、冷やし過ぎの心配もありません。調理中にやけどをしたときにも使えるので、おすすめです。あとは、しっかり保湿してあげることです。

塩谷:先生が実践しているスキンケアを教えてください。

上田:基本は「洗う」、「保湿」、「紫外線予防」の3つ。保湿はビタミンA、C、E、β-カロテンなどの入ったジェルやクリームがおすすめです。紫外線などでダメージを受けた皮膚を回復させるのに、これらのビタミンが役立ちます。
ほかには、エクササイズによる皮膚の若返りもあると思っています。意識しているのは、背中の筋肉(背筋)。思い立ったらやっているのは、「首のシワとり体操」です。右腕をまっすぐにのばして壁に手をつき、左脚を後ろに上げてしばらくキープ。終わったら反対も同じようにして繰り返すだけです。背中の筋肉は、首の皮膚とつながっていますから、首のシワ対策にもなります。

塩谷:クリニックにもトレーニングマシンを導入されているそうですね。

パワープレートを体験中。振動による反射運動で筋肉が鍛えられる。
パワープレートを体験中。振動による反射運動で筋肉が鍛えられる。

上田:はい。私自身、年齢を重ねて筋肉の大切さを実感しています。ひざが痛かったり心臓が弱かったりして運動ができない場合でも、体に負担をかけ過ぎずに筋肉量を増やすことができないかと考えていたところ、パワープレート(R)を知り、さっそく試してみました。いまでは、クリニック患者さんにも人気のメニューです。ぜひ、塩谷先生も体験してください。

鍛えたい筋肉の場所によって、ポーズを変える
鍛えたい筋肉の場所によって、ポーズを変える

塩谷:(体験を終えて)ありがとうございました。体への負担はほとんど感じませんね。これで筋トレになっているとは驚きです。

上田:正しい使い方ができれば、ボディラインを保ちたいという人や筋肉量を増やしたいと思っている高齢者にも良いと思います。

塩谷:老若男女すべての人に対して運動することが大切だといわれています。紫外線対策やスキンケアも忘れないでほしいですね。

上田:そうですね。光老化対策も含めて、スキンケアは大事だと思います。血圧を下げる薬や抗生物質など内服薬を飲んでいたり湿布をしたりする人は、日光にあたると皮膚が赤くなりかゆみが出る光線過敏症を起こしやすいので、戸外で運動するときには紫外線対策をしっかりするように説明しています。

塩谷:最後に、読者に伝えたいことがありましたらお願いします。

上田:毎日のスキンケアは、心の健康にも役立つと考えています。朝起きてから顔を洗い、化粧品をつけて一日が始まる。そして、夜は化粧を落としてしっかりと保湿をしてから寝る。それがきちんとできている時は心も体も健康だと思っています。いつもやっていることが、できていないときは不調のサイン。思わぬところでケガをしないように、心が忙しいか体が疲れていないか、自分自身を振り返ってみてください。

◆◆◆

ニュー上田クリニック院長・国立スポーツ科学センター 上田由紀子氏
医学博士・日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・日本体育協会公認スポーツドクター。1976年東京大学医学部医学科卒業。同医学部皮膚科教室入局。84年ニュー上田クリニック(千葉県浦安市)開業。2001年国立スポーツ科学センタースポーツクリニック皮膚科を兼任。得意分野はスポーツ医学における皮膚科分野、子どもの皮膚疾患など。著書は『スポーツと皮膚』(文光堂)『ようこそこれからのスキンケアへ』など。

医師・専門家が監修「Aging Style」

as_20160701122326.jpg
住所 千葉県浦安市入船4-18-12
電話番号 047-353-7771
診療時間 火水金土10:00~12:00
内科・小児科・皮膚科
注目情報

有益で確かな情報をお届けするという編集方針です。

性行為や愛情に影響している可能性

患者は我慢するしかない?

美容や健康に関するクイズ集。あなたはいくつわかりますか?

11月11日現在、50名の医師や専門家が「Aging Style」に参加しています!

おすすめ記事
関連サイト

独自の視点でビジネス&メディアをウォッチ。毎日更新。

J-CASTニュース

セール、クーポンから新商品情報まで、その日に使える掘り出しもの情報満載!

東京バーゲンマニア

都道府県を自動判別する日本初の地域ポータルサイト

Jタウンネット