文字サイズ
標準
大きく

よく眠るために心がけたいこと

   眠りは不思議な営みである。

   人間だけでなく動物も眠りを必要とするが、なぜ必要かといわれてもはっきりした答えは出てこない。

眠りは毎日のことだが、よくわかっていないことが多い
眠りは毎日のことだが、よくわかっていないことが多い

   もちろんネズミの実験では数日間眠らせないと死んでしまうことはわかっているが、人間で確かめる訳にはいかない。

   だが最近の研究で「眠りのメカニズム」は多少わかってきた。

   まず、脳の中心部にある視交叉上核(しこうさじょうかく)が体内時計の役目をしていると考えられる。そこからの指令が松果体(しょうかたい)に伝わり、メラトニンが分泌され睡眠に入る。それに拮抗するファクターとしてオレキシンがあり、これが覚醒中枢に働く。

   この睡眠と覚醒のバランスが崩れて、覚醒状態が続くと睡眠障害が起こるだけでなく、食欲が増進してメタボにつながることがわかってきた。

   また、覚醒時に蓄積した老廃物も、睡眠時には脳脊髄液の還流が促進し、排泄つまりデトックスがおこなわれる。

   そのほか、よく聞かれるように睡眠にはノンレム睡眠とレム睡眠との2種類があり、このペアが約1時間半のサイクルで一晩に5回ほど繰り返される。

   このように睡眠は生存のために必須の営みであるが、加齢とともに眠りは浅くなり、特に中途覚醒に悩むようになる。

   この加齢による不眠症は、ある意味で加齢による機能低下の一つともいえ、根本的な解決は難しいようだ。

   ただ、いくつかのコツというか、心がけるべきことはあると、『よく眠るための科学が教える10の秘密』の著者ワイズマン博士はいわれる。

例えば、
1.寝室はなるべく暗さを保つ
2.日中にはなるべく体を動かす
3.寝る前にぬるま湯にゆっくり入る
4.寝る時は楽しいことを考える
5.夜中に目が覚めた時は、眠れなくても横になっているだけでも休まる
など。

   また、最近の睡眠剤は習慣性がないので、使用をためらうことはないといわれる専門家もいるが、僕としては常用するようになっては......と、まだためらいがある。

   このように睡眠の問題は奥が深く、今後の研究に待つことが多い。

[執筆/塩谷信幸 北里大学名誉教授、DAA(アンチエイジング医師団)代表]

医師・専門家が監修「Aging Style」

この記事の監修・執筆医師

塩谷 信幸
塩谷 信幸(しおや のぶゆき)

北里大学名誉教授
アンチエイジング医師団代表
NPO法人 アンチエイジングネットワーク理事長
NPO法人 創傷治癒センター理事長
医療法人社団 AACクリニック銀座 名誉院長

注目情報

有益で確かな情報をお届けするという編集方針です。

偽薬と認識したうえでの服用効果の研究は珍しい。

笑っただけで「あっ!」「出ちゃったかも」

11月11日現在、50名の医師や専門家が「Aging Style」に参加しています!

おすすめ記事
関連サイト

独自の視点でビジネス&メディアをウォッチ。毎日更新。

J-CASTニュース

セール、クーポンから新商品情報まで、その日に使える掘り出しもの情報満載!

東京バーゲンマニア

都道府県を自動判別する日本初の地域ポータルサイト

Jタウンネット