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「復讐」は苦々しくも甘美だった ワシントン大、ビン・ラーディン殺害ニュースから分析

復讐なんて何も生まない、というわけではないみたい(ワシントン大学研究発表より実験で用いたニュース記事)
復讐なんて何も生まない、というわけではないみたい(ワシントン大学研究発表より実験で用いたニュース記事)

   「復讐」は正と負、両方の感情を併せ持つ複雑なもので、ネガティブともポジティブともいえない――人間の感情の一端を解き明かす研究結果を、米ワシントン大学のアラン・ランバート准教授らの研究チームが発表した。

   ランバート氏らは、復讐についての先行研究の多くが「復讐はネガティブな感情」「復讐をしても満たされない気分が持続する」といった結果となっているが、2011年にウサーマ・ビン・ラーディンが殺害されたとのニュースが報道された際、米国の都市で多くの人々が喜んでいたことから、「復讐はもっと複雑な感情なのではないか」と推測。検証実験をおこなうことにした。

   実験は、ビン・ラーディン殺害を伝えるニューヨーク・タイムズ紙を、オンライン上で無作為に選んだ200人に読んでもらい、その際の感情をアンケートによって回答してもらい、回答内容の言語学的分析から、さらに詳細な感情分析をおこなうというもの。

   ニュースの文脈やイデオロギー、正当性などによって変化があるかを確認するため、ニュースは「ビン・ラーディン殺害は彼が引き起こした、9月11日の恐ろしいテロへの報復である」と明記した記事と、していない記事を用意し、両方を読ませている。

   その結果、どちらの記事を読んでも200人全員が「気分が悪くなった」としつつ、形容しがたいポジティブな感情を抱いていることがわかった。

   研究チームのひとりであるフェイド・エアデ氏は、「私たちは復讐によって問題を起こした相手を処罰することができたと感じながら、同時に、元の問題を思い出して嫌な気分になるのではないか」とコメントしている。

   発表は、2016年5月7日、米国社会心理学会誌「Journal of Experimental Social Psychology」オンライン版に掲載された。

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参考文献
The bittersweet taste of revenge: On the negative and positive consequences of retaliation.
DOI: 10.1016/j.jesp.2016.04.007 

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