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臨床試験中のアルツハイマー病の新薬 アミロイドβを除去していることを確認

PET検査の画像。アデュカヌマブ投与群はアミロイドβ(赤い部分)が減少している (c) Jeff Sevigny, Ping Chiao, Thierry Bussiere & Paul H. Weinreb
PET検査の画像。アデュカヌマブ投与群はアミロイドβ(赤い部分)が減少している (c) Jeff Sevigny, Ping Chiao, Thierry Bussiere & Paul H. Weinreb

   米製薬メーカー、バイオジェン社は2016年9月1日、同社が開発し、臨床試験中のアルツハイマー病の新薬「アデュカヌマブ」を投与したアルツハイマー患者の脳内で、「アミロイドβ」の沈着軽減、除去効果を確認したとする研究結果を、英科学雑誌「Nature」オンライン版に発表した。

   「アミロイドβ」は、加齢によって脳に蓄積するたんぱく質の一種。アルツハイマー患者の脳内では、健康な人に比べ多く蓄積されていることが確認されており、アミロイドβを除去することで、治療法が確立できるのではないかと期待されている。

   しかし、現在までに有意な除去効果を確認できるアルツハイマー病治療薬は登場していなかった。

   バイオジェン社はアデュカヌマブの安全性を調査するため、アルツハイマーの発症が疑われる、もしくは軽度のアルツハイマーを発症している165人の患者を対象に臨床試験を実施。アデュカヌマブを月に1度静脈注射するグループと、アデュカヌマブではない偽薬を注射するグループに分け、54週間にわたって観察を続けていた。

   「ポジトロン断層法(PET検査)」という画像撮影方法で、投薬前と投薬後の脳の状態を比較していたところ、アデュカヌマブを投与しているグループでは、アミロイドβの量が有意に低下しており、沈着も軽減されていることがわかった。また、アデュカヌマブの投与量が多いほど、アミロイドβの低下量も多くなっていたという。

   バイオジェン社の研究者らは、今回の試験データが、アミロイドβ除去療法薬としてアデュカヌマブの開発をさらに進めることの裏付けとなるとしているが、副作用が確認され投与を中止した患者もおり、安全性や効果も含め、さらに大規模な検証が必要になると考えられる。

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参考論文
The antibody aducanumab reduces Aβ plaques in Alzheimer's disease.
DOI: 10.1038/nature19323

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