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意味もなく「グルテンフリー食」 5年で3倍、全米健康栄養調査

自分に必要な食事を冷静に判断しよう
自分に必要な食事を冷静に判断しよう

   「グルテンフリー食」を必要としないのに実践する人は年々増加している――流行の食事療法の実態を調査した統計研究結果が、米ラトガース大学医学大学院の研究者らによって発表された。

   「グルテンフリー食」とは、小麦や大麦などに含まれるたんぱく質「グルテン」への過剰反応によって体調不良を起こす「セリアック病」患者のために開発された、グルテンを除去した食事のこと。セリアック病の患者は白人種に多く、欧米ではスーパーマーケットやレストランでもグルテンフリー食が提供されているが、日本では患者はほとんどいないか、存在しないとする報告がある。

   主食はもちろん、大半の食品にはグルテンが含まれているため、セリアック病患者の多くが偏った食事を強いられ、栄養失調や低体重に陥ることもある。患者にグルテンフリーは欠かせないが、海外の著名人などが健康食として実施しているとされ、欧米では患者以外の人にも流行している。

   ただし、これまでのところ、健康な人がグルテンフリー食を実施することで何らかの効果が得られるかを示すエビデンス(科学的証拠)は存在しない。

   研究チームは2009~2014年の全米健康栄養調査(NHANES)に回答した6歳以上の参加者2万2278人に聞き取り調査を実施し、「グルテンフリー食を実施したか」「セリアック病と診断されたか」を確認した。

   その結果、セリアック病患者は参加者の106人(0.69%)だったのに対し、患者ではないのにグルテンフリー食を実施している人は213人だった。

   年度別に見ると、非患者のグルテンフリー実施率は2009~2010年に0.52%、2011~2012年に0.99%、2013~2014年に1.69%と年々増加し続けているが、患者数はすべての年度で0.6~0.7%台の横ばい状態だという。

   非患者に「なぜグルテンフリーを実施しているのか」を確認したところ、「健康的に思える」「(自己診断に基づき)自分はセリアック病だと思う」という回答が最も多かった。

   研究者らは「グルテンフリー食の拡大(グルテン摂取機会の減少)が、患者数の増加を抑制している可能性も否定はできないが、基本的に患者以外には意味のない食事であり、バランスの良い食事が基本となる」とコメントしている。

   発表は2016年9月6日、米国医師会の内科分野専門誌「JAMA Internal Medicine」オンライン版に掲載された。

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