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東大、若年層に多い白血病の原因遺伝子を新発見 「融合型」だった・・・治療法開発にも期待

若年層特有のがんの原因が判明
若年層特有のがんの原因が判明

   思春期から若年成人での発症率が最も高いがんの一種、「B細胞性急性リンパ性白血病(B-ALL)」の直接的な原因となる遺伝子を特定したと、東京大学大学院医学系研究科の間野博行教授らのグループが発表した。

   「B細胞性急性リンパ性白血病(B-ALL)」はAYA世代(15~39歳までの思春期~若年成人層)の発症頻度が最も高いがんだが、これまであまり解析がされてこなかった。そのため、原因は不明点が多く、がん遺伝子や発がん機構もわかっておらず、有効な分子標的療法も存在しない。

   間野教授らは、AYA世代のB-ALL患者73人の白血病細胞の遺伝子を網羅的に解析。患者に特徴的な遺伝子がないかを探索したところ、65%の症例で、2つの遺伝子が組み合わさった「融合型がん遺伝子」が存在していることを発見した。

   さらに、この遺伝子は、これまで確認されていなかった、「DUX4-IGH(DUXとIGHという遺伝子の融合)」という、まったく新しいがん遺伝子だったという。

   「DUX4」は、「筋ジストロフィー」を引き起こすことが知られていた遺伝子だったが、今回の分析で、一部が削れた状態で「IGH」と融合してDUX4-IGHとなり、大量のたんぱく質を産生していることがわかった。

   このたんぱく質は高い発がん性を持ち、ネズミの体内で人為的に産生させたところ、白血病を発症すること、またその逆に、B-ALLを発症しているマウスでの体内で発現を低下させると、がん細胞が死滅することを確認している。

   さらに、DUX4-IGHはAYA世代にのみ特異的に存在しており、小児のB-ALL患者ではまれ、成人患者には存在しておらず、B-ALL がAYA世代固有の発がんメカニズムで発症する白血病であることも、初めて明らかになったという。

   研究チームは、今回の発見をもとに、新しい分子標的治療法開発や、予後予測診断法の速やかな実用化につなげていくとしている。

   発表は、2016年3月29日、英科学誌「Nature」系列の遺伝学分野専門誌「Nature Genetics」オンライン版に掲載された。

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