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ワクチン接種はコミュニティの健康も守る 米国アーミッシュの麻しん流行から分析

周囲のためにもワクチン接種を(画像はイメージ)
周囲のためにもワクチン接種を(画像はイメージ)

   コミュニティ全体の健康を守るためにも、接種が推奨されているワクチンは受けるべき――米国のキリスト教系コミュニティ、アーミッシュでの麻しん大流行を分析した米国疾病予防管理センター(CDC)による研究結果が発表された。

   アーミッシュは米国に在住するドイツ系移民のキリスト教系コミュニティで、移民当時からの生活様式を守るため、原則として現代の技術を生活に取り入れず、自給自足の生活を営んでいる。

   米国では2000年に国内発症の麻しんは撲滅宣言が出されたものの、国外から持ち込まれた麻しんウイルスによる流行は続いている。

   2014年3~7月には、オハイオ州とその周辺の地域で2000年以降最大規模の麻しん流行が発生したが、今回の研究でCDCがその状況を詳しく解析したところ、オハイオ州内で確認された患者383人のうち、380人がアーミッシュであり、さらに340人がワクチン未摂取だったことが判明した。

   アーミッシュではワクチン接種が禁止されているわけではないが、「現代的な医療をあまり受けたくない」と考える住民が多く、未接種者も多かったという。その逆に、アーミッシュ以外の住民の麻しんワクチン接種率は99%に達しており、流行期間内の患者発生はほとんど確認されていない。

   この際実施された封じ込め作戦では、患者の隔離だけでなく、アーミッシュへ無料のワクチン接種を実施し、感染拡大を防止できた。

   流行した麻しんウイルスはフィリピンで発生したものと同じ遺伝子型で、ワクチン未摂取のアーミッシュの男性2人がボランティアのために訪れたフィリピンで麻しんウイルスに感染し、そのまま帰国したことでアーミッシュ内での大流行が発生したことがわかっている。

   CDCは今回の研究結果を受け、「子どもに予防接種を受けさせない親もいるが、ワクチンは安全で有効であり、子どもだけではなく、地域全体の健康を守ることにもつながる」とコメントしている。発表は、2016年10月6日、米マサチューセッツ内科外科学会誌「The New England Journal of Medicine」オンライン版に掲載された。

医師・専門家が監修「Aging Style」

参考論文
A Measles Outbreak in an Underimmunized Amish Community in Ohio.
DOI: 10.1056/NEJMoa1602295 PMID:27705270

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