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噛めなくなってきたら要注意 高齢者でメタボ有病率が顕著に増加していた

きちんと噛めていますか?(画像は新潟大学プレスリリースより)
きちんと噛めていますか?(画像は新潟大学プレスリリースより)

   「咀嚼能率」が低下した70歳代の高齢者は、メタボリックシンドロームの有病率が最大で2倍近く上昇している――新潟大学歯学部の小野高裕教授と大阪大学大学院歯学研究科の前田芳信教授、菊井美希医員、国立循環器病研究センター・予防健診部の宮本恵宏部長、小久保喜弘医長らの研究グループによる発表だ。

   「咀嚼能率(効率)」は、一定の回数噛むことでどれだけ効率よく咀嚼できるか(食べ物を細かく砕いたか)を示す指標のひとつ。たとえ噛んでいる回数が多くても、咀嚼率が低ければ、効率も悪いとみなされる。

   研究は、大阪府吹田市の一般住民を対象とした大規模追跡調査「吹田研究」から、50~70歳代の1780名を無作為に抽出し、基本健診と歯科検診を実施。

   咀嚼効率は、研究用に開発されたグミゼリーを30回噛んで、増えた表面積を算出する方法で測定し、年齢や性別、飲酒・喫煙の有無、歯周病などの条件は調整。表面積の広さ(より細かく咀嚼できているか)に応じて「咀嚼能率が高い」「普通」「やや低い」「低い」に分類している。

   メタボの判定は、2009年に日本内科学会が定義した「日本ではウエスト周囲径(おへその高さの腹囲)が男性85cm女性90cmを超え、高血圧・高血糖・脂質代謝異常の3つのうち2つに当てはまる」を採用。

   その結果、「咀嚼能率が高い」人に比べ、「やや低い」人はメタボ有病率が1.46倍となっており、最も低い人は1.21倍となっていた。

   また、年齢別に見ると、50~60代では有意な関係が確認できなかったが、70代では咀嚼率が高い人に比べ、低い人の有病率が1.67倍、やや低い人が1.9倍、普通の人でも1.74倍になるという。

   最も低い人が必ずしも高リスクとなっていない点について研究チームは、「咀嚼能率が下がりきる前、噛めないことをはっきり意識できない段階で、メタボのリスクになる食生活に変化しているのではないか」と推測している。

   今回は因果関係までは判明していないものの、追跡調査を実施しており、メタボリスクの新たな評価方法を確立できる可能性がある。発表は、2016年10月25日、歯科分野の論文誌「Journal of Dentistry」オンライン版に掲載された。

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