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「脳トレ」は認知症を予防する 学術集会で様々な提案や発表

エビデンスに基づく脳トレも登場

第35回日本認知症学会学術集会では多彩な発表があった
第35回日本認知症学会学術集会では多彩な発表があった

   認知症のケアはもちろん重要だが、できれば発症を予防したいと誰もが考えているだろう。実際、認知症予防が期待できるとされる商品も世の中には数多く存在しているが、これまで、エビデンス(科学的根拠)に基づいて認知症予防効果が確認されたのは運動だけだった。

   しかし、モーニングセミナーで講演した米ポジット・サイエンス社CEOのヘンリー・マンカ博士によると、2016年7月にカナダで開催された国際アルツハイマー病会議(AAIC2016)で、初めて認知症発症リスクの低下が確認された脳トレ法が発表されたという。

   その脳トレ法は、「スピードトレーニング」と呼ばれ、パソコンやタブレットなどを利用し、素早く表示される視覚情報を、設定された課題に合わせて処理していくというもの。例えば画面中央に現れる1台の車と周辺部の道路標識に注目し、車の種類と道路標識の位置を回答する、といった内容で、徐々に制限時間が短くなっていく。

   発表は、1990年代から米国立衛生研究所(NIH)が行った脳トレの研究「Advanced Cognitive Training in Vital Elderly(ACTIVE)」の結果に基づいたもので、全米6都市に住む65~94歳2832人を、「スピードトレーニング」「記憶力トレーニング」「論理的思考トレーニング」のいずれかを受けるグループにランダムに分類。トレーニング実施から1、2、5、10年後の認知機能の状態を分析している。

   スピードトレーニングは、1日1時間のトレーニングを10回実施しただけだったにもかかわらず、10年後の認知症発症リスクは平均33%低下しており、1年後と3年後に4時間の追加トレーニングをおこなった被験者では、48%の低下が見られた。「QOLの低下を感じるか」という調査でも、スピードトレーニングを受けた被験者が最も少なかったという。

   生活条件や認知機能低下、性別、年齢の違いによってスピードトレーニングの効果が変わることはなかったが、視覚情報を利用したトレーニングとなるため、視力が低下している人では効果を得ることが難しい。

   この画期的な研究結果は、ポジット・サイエンス社によって「ブレインHQ」として提供されており、日本語化されたものは、ネスレ日本のネスレウェルネスクラブで利用できる。

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