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メディアと医療

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   ウェルクに端を発したネット情報の信憑性が波紋を呼んでいる。

   ここで問題となったのは、「情報の信憑性」と「コピペの倫理性」の二つと言える。僕も「エイジングスタイル」や「アンチエイジングネットワーク」という医療サイトを監修している立場として、正確な医療情報の提供の難しさを絶えず感じさせられている。そしてその根底には医療サイドとメディアサイドのスタンスの違いがあるようだ。

   我々医療従事者は何よりも「エビデンス」を重視する。そのためにはある程度の症例数も必要だし、ある期間の経過観察が要求される。だがそれに固執するとニュースとしては鮮度が落ちる。だがメディアにとってはニュース性が命である。

   犬が人をかんでもニュースにならないが、人が犬を噛めば立派なニュースになるとはよく聞くセリフである。報道側としては興味をそそることが大事だ。だがこれが"これで全て解決"とか"本邦初"とかいう扇情的な見出しにもつながる。

   ニュース性つまり「新しい」ということは、いままでの常識に反することである。それが定説として認められ、常識になるまでには紆余曲折がある。料理に例えれば、メディアが提供する情報は素材でもなく、完成した料理でもなく調理過程の未完成品と言えるだろう。

   問題はその情報がどの過程にあるか、その時点では医療側でも判断しにくいということだ。そして提供にあたっては、その情報が視聴者にとって本当に必要かどうかの判断が絶えず求められるのではなかろうか。

[アンチエイジングブログ! 2016年12月21日より転載]

アンチエイジングブログ!
http://blog.excite.co.jp/shioya-antiaging/

この記事の監修・執筆医師

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