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腹腔鏡から江戸の外科医まで 「自我作古」テーマに日本内視鏡外科学会総会

江戸における医学の発展も話題に

   さらにユニークだったのは、歴史学者の磯田道史氏による「歴史上の名医はいかにして名医になったか」という講演だ。

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   近世、特に江戸時代における医学の発達を取り上げ、日本における外科的な手技の発達、進歩に貢献した人物として賀川玄悦(1700~1777)と本間玄調(1804~1872)の2人を取り上げた。

   賀川は産科医で、現代の産婦人科の手術器具の原型を考案した人物。胎児が頭を下向きにしていることを早い時期に指摘するなど、当時日本で主流だった漢方への疑念と、実証主義に基づく外科手術に取り組み、「死産の場合は母体の救命を優先する」といった現代では一般的な概念を早くから提唱していたという。

   本間は幕末期の天才外科医として知られる。麻酔と血管結紮(血流を遮断すること)を駆使し、明治以降に一般化した足の切断手術を、当時の日本でおこなうことができ、実際に1857年には糖尿病患者の足を切断した記録が残っているという。

   磯田氏は、自らの目で確かめ、新たなことに挑戦したこの2人こそ、現代の医療にも通じる「自我作古」の姿勢だったと指摘。

   先端の医療技術だけでなく、外科の歴史にも触れることのできる学会となった。

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