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誰でもできる研修医指導84

D「次に、このルーチンをもっと広げてみよう」

岩田健太郎(神戸大学感染症内科診療科長・国際診療部長)
岩田健太郎(神戸大学感染症内科診療科長・国際診療部長)

S「と、いいますと?」
D「カテの挿入の有無の確認、カテの刺入部の炎症の有無の確認をしたら、次に「カテの必要の有無の確認」をするんだ」
S「なるほど!」

D「漫然と末梢カテーテルや尿カテーテルが入っている患者って実に多いだろ。そして、デバイスを外すチャンスがあるのに、みすみす逃している。毎日逃している。漫然と患者を見ているからだ。もっとキリキリとメリハリを付けて患者をみないから、そうなる」

S「ええ」
D「毎日「本当にこのカテ必要かな」と思っていれば、必要ないカテの抜去は早い。経口薬へのスイッチも積極的に考えるようになる。漫然と患者見ている医者は、カテーテルも漫然と挿入している。そうこうしているうちに感染症が起きて、また退院のチャンスを逃してしまう」
S「そうですねえ」

D「もっというならば、入院プランももっとメリハリ付けるべきだ。入院「初日」に退院プランを考えろ。毎日、「この患者を退院させるためにはあと何と何が必要かな」と考える習慣をつけさせろ。必死に患者の退院条件を日々考えている医者と、漫然と入院治療をさせてる医者では入院期間がぜんぜん違う。病院の診療報酬にも影響するし」 S「いちおう、病院経営にも気を使ってるんですね」
D「病院が潰れたら、また就職先探さなきゃいけないだろ」
S「そうそう、病院なんて潰れませんって」

D「それが無計画ってことだ。病院だって、開院する時から、ずっと先の運営までビジョンを持っとかなきゃダメなんだぞ」
S「案外、いろいろ考えてますね」
D「案外、言うな。いちおう、ファイナンシャル・プランナーの資格も持ってる」 S「でた、マジック・リアリズム」

第84回「指差し点検をしよう 毎日しよう」その2 終わり

続く。

この物語はフィクションであり、DとSも架空の指導医です。

[楽園はこちら側 2017年3月23日より転載]

楽園はこちら側
http://georgebest1969.typepad.jp/blog/

この記事の監修・執筆医師

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