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乳がん治療後の妊娠はエストロゲン受容体陽性乳がんの再発リスク因子ではない ASCO2017

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   乳がんは女性が発症するがんの中で最も罹患率の高いがんであり、かつその発症年齢が他のがん種に比べて若くなる傾向がある。乳がんの発症は30歳代で増加し、40歳代後半から50歳前半でピークを迎えるなど、閉経前の年齢で乳癌に罹患する女性は多い。

   乳がんに限らず、若い時にがんを発症した女性が望むことといえば自分の命が助かることは当然であるが、子供を授かることを望む女性は少なくない。

乳がん患者が妊娠を望むとき、直面する問題とは?

   では、乳がん患者が妊娠を望み、実際に妊娠した時に直面する問題は何だろうか? もしも何も問題がないのであれば、乳がん患者もそうでない女性と同様に不安を抱えることなく妊娠を望むことができる。しかし、乳がん患者が妊娠を望むとなると、他の女性とは違い気をつけなければいけないことがいくつかある。

   その内の1つが、治療後の妊娠による乳がんの再発リスクの増加である。妊娠により再発リスクが高まると考えられている根拠は、妊娠によりがん細胞を増殖させる女性ホルモンのエストロゲンの分泌が増えるからである。

   特に、エストロゲン受容体陽性乳がん患者の場合、妊娠により増加したエストロゲンが体内に残存していた癌細胞を増殖させる可能性があるのだ。

   また、再発リスクの上昇と直接的に関係はないが、エストロゲン受容体陽性乳がん患者は治療後も術後補助療法としてホルモン療法を少なくとも5年、長くて10年間継続することで再発リスクを減らせることが明らかになっている。

   しかし、妊婦に対するホルモン療法治療薬であるタモキシフェン(商品名ノルバデックス)は催奇形性を発症させるリスクがあるため、エストロゲン受容体陽性乳がん患者は治療後もしばらくの間は妊娠を望めない。

   しかし、中にはホルモン療法を中断してまでも妊娠を希望する患者もいるため、結果として再発率が高くなることもある。

   以上のような背景から、乳がん患者にとっての妊娠は再発リスクを高める危険因子の1つとして考えられてきたが、その可能性を否定する研究報告が2017年6月2日から5日までアメリカのシカゴで開催されていた米国臨床腫瘍学会(ASCO2017)で明らかになった。

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