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「わきが」が気になって積極的になれない... 大丈夫、専門医が対処法を教えます!

   体臭は、自分では気づきにくい半面、いったん気になり始めると、いつでも「クサイのではないか?」と不安に駆られてしまいます。今回は、「わきが」が気になるという女性からのご相談です。

Q. 「わきが」体質で、年齢とともにニオイが強くなってきたように感じています。清潔を心がけ、制汗剤も使っていますが、シャツに黄色い汗ジミができてしまいます。他人の視線が気になり、自分に自信がなくて、何事にも積極的になれません。このニオイをどうにかしたいのですが、手術せずに済む方法はありますか?(30代女性)

「気にしすぎ」かも?

A. 汗ばむ季節になると、ニオイが気になりますよね。私の診察室にも、わきがの相談で来られる患者さんがたくさんいます。

   でも、診察をすると10人に8人はわきがではなく、「気にしすぎ」です。時間が経てば、シャツの脇の部分が黄色いシミになるのは、誰にでもあること。わきがは、本人は自覚していないケースも多いので、ご相談者様の場合も、もしかしたら気にしすぎという可能性もあります。

また臭ってるかも...?
また臭ってるかも...?

   ニオイの原因の一つに、汗をかくことがあります。ただ、汗そのものには、ニオイはほとんどありません。汗が分泌される汗腺には、全身にある「エクリン腺」と、脇の下や陰部、乳輪、おへその周りなど特定の部位に存在する「アポクリン腺」の2種類があります。

   エクリン腺から分泌される汗は透明でさらっとしているのに対し、アポクリン腺から分泌される汗は乳白色で粘り気があり、脂質やたんぱく質などの成分を含んでいます。

   わきがの原因となるのは後者で、汗に含まれる成分が皮脂腺から分泌された脂分と混じって皮膚の雑菌によって分解され、単なる「汗臭さ」とは別の、独特なニオイを発生させるのです。

ボトックスで汗を抑える

   ご相談内容からは、気になるニオイが、わきがによるものか、単なる汗臭さによるものかはわかりませんが、いずれにしても、目的は「ニオイをどうにかする」ことですから、その原因となる汗を抑えるのも一つの方法です。

   最近では、優秀な制汗・防臭製品が増え、汗の悩みはかなり軽減されてきましたが、それでも気になる方には、治療という選択肢もあります。

   汗を抑えるには、ボトックス注射が有効です。発汗を促すのは「アセチルコリン」という神経伝達物質で、ボトックスにはアセチルコリンの分泌を抑制する作用があります。食中毒の原因菌で知られる「ボツリヌス菌」から抽出した成分を脇の下に注射しますが、無毒化したものを利用するので心配はいりません。効果は半年くらい持続します。なお、多汗症と診断された場合は、保険が適用されます。

   日々のケアは、清潔を保つことが一番です。制汗剤がおすすめですが、使いすぎて皮膚炎を起こす方もいますので、注意をしてください。汗による衣服の黄ばみは、抗菌・防臭スプレーである程度防ぐことができます。

   クサイことに自分で気づかないのも問題ですが、そのために積極的になれないとなると、QOL(生活の質)に関わる深刻な問題です。一人で悩まず、まずは皮膚科や形成外科など、わきがや多汗症の治療を行っている医師に相談されることをおすすめします。

   今回は、手術をせずに脇のニオイを軽減する一つの方法としてボトックスを紹介しましたが、原因がわかれば、対処法も明確になるはずです。自信を持って、積極的に人生を楽しむことができるよう、応援しています!
[執筆:山下理絵 湘南鎌倉総合病院形成外科・美容外科部長]

医師・専門家が監修「Aging Style」

この記事の監修・執筆医師

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