文字サイズ
標準
大きく

精液の成分を郵送で検査、新しい健康の指標に クラウドファンディングで呼びかけ

   生活習慣は精液と関わっている。精液成分を解析することで男性の妊活や健康に役立てたい――。

   前立腺がんや男性更年期障害(LOH症候群)、不妊の治療など男性医療の第一人者である順天堂大学医学部附属医院泌尿器科の堀江重郎教授は、世界初となる精液に特化した検査と研究を行うベンチャー企業「ダンテ」(東京都港区)を2017年3月に立ち上げた。10月6日の記者発表会で、クラウドファンディングで資金調達をするとともに、日本人のデータベースをつくるため検体となる精液の収集を行うプロジェクトを進めていることを明らかにした。

右から、ダンテ取締役の堀江重郎氏、代表取締役の瀧本陽介氏、取締役の島田昌之氏
右から、ダンテ取締役の堀江重郎氏、代表取締役の瀧本陽介氏、取締役の島田昌之氏

精液中の4成分を検査

   堀江教授によると、これまでの研究で、精液にはからだ全体の健康や男性機能の指標となりうる成分が多く存在することがわかっている。このため、精子を除いた精液中の栄養素や酵素の測定法の確立をめざしたいとしている。

   検査は、精液を自分で採取し郵送する。その中に含まれる、「亜鉛」「テストステロン」「スペルミン」「クレアチン」の4成分を調べる。

   亜鉛は前立腺に最も多く存在し、精液中にも高濃度に含まれている。精子形成に不可欠で、精液量や精子運動率、正常携帯率との関係も知られている。

   テストステロンは、男性ホルモンの主な構成成分。年齢と共に低下し、性機能や認知機能の低下、メタボリスク上昇にもつながる。精子中のテストステロン濃度は、精子の運動性にも関わる。

   スペルミンは精液特有のにおい成分で、細胞分裂やたんぱく質合成などの活動に関わっている。クレアチンは、アミノ酸からなり、受精に必要な精子の持久力を高める働きがある。

畜産分野のほうが進んでいる

   ヒトの精液検査はこれまでにもあったが、主に不妊治療の検査として精液量や精子そのものの運動量や濃度といったことにフォーカスがされていて、精子を除いた精液中の成分はあまり注目されてこなかった。

   精液の研究は、ヒトよりもブタやウシなどの畜産業のほうが進んでいる。

   ダンテ取締役で広島大学大学院生物圏科学研究科の島田昌之教授は、家畜の精液研究に携わってきた。精液には脂肪酸やアミノ酸など健康に直結する成分が含まれており、それが精子の運動性を決定していることが研究で分かっているという。実際にその研究成果からブタの人工授精において受精アップにつながる精液希釈剤を開発し、ブランド豚の発展に寄与しているという。

   島田教授は、精液の解析をすることにとって、人の健康や妊娠のしやすさを予見できる可能性があると話した。

検査キット
検査キット

   クラウドファンディングは11月16日までに400万円が集まれば成立する。支援額は一口3000円からで、5000円以上支援すると検査を受けることができる。検査キットは11月中に発送され、支援者に届く。

   検査用に集められた精液は解析されたあと、全体平均値と個人の結果の数値の比較などに使われる。その後、提供者には、個別の検査結果と、精液データから見た「男性年齢」、妊活成功のためのポイントなどが書かれたプロジェクト報告書が2018年3月下旬以降に届く予定だ。

医師・専門家が監修「Aging Style」

注目情報

有益で確かな情報をお届けするという編集方針です。

高齢者の健康や孤独感に大きく影響することとは

患者は我慢するしかない?

美容や健康に関するクイズ集。あなたはいくつわかりますか?

2017年5月現在、49名の医師や専門家が「Aging Style」に参加しています!

おすすめ記事
関連サイト

独自の視点でビジネス&メディアをウォッチ。毎日更新。

J-CASTニュース

セール、クーポンから新商品情報まで、その日に使える掘り出しもの情報満載!

東京バーゲンマニア

都道府県を自動判別する日本初の地域ポータルサイト

Jタウンネット