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一般の人が理解できなければ打消し表示がされていても景表法に抵触 ~日健栄協主催 表示・広告セミナー最前線~

   12月18日、公益財団法人日本健康・栄養食品協会主催の「表示・広告セミナー最前線」が開催され。300名を超える聴取で会場は満員となった。

   開会に先立ち下田智久理事長は「健康商品の市場は2兆円産業となり、機能性表示食品制度という新たな制度がスタートした一方で、今年は景品表示法による措置命令が出されるという残念なことが起きた。まじめにやっている企業にとっては甚だ迷惑なことではあるが、一方で広告表現に関しては解釈にが微妙なところが多々あり、各企業でも迷っていると思う。日健栄協でも広告審査部会を作っているが、業界全体で自分たちが基準を作って自主規制をやっていこうという動きにしていくべき。今日は行政の担当官に来ていただきいろいろな事例をお話しいただけるのでぜひ参考にしていただきたい」と挨拶を述べた。

公益財団法人日本健康・栄養食品協会 下田智久理事長
公益財団法人日本健康・栄養食品協会 下田智久理事長
会場は300人を超える聴取で満員
会場は300人を超える聴取で満員

   消費者庁表示対策課 景品表示調査官の山﨑敏祟氏が「打消し表示に関する実態調査報告の解説」と題して講演。強調表示及び打消し表示についての基本的な考え方として、強調表示は事実に反してなければ何ら問題はないが、例外がある場合は、その打消し表示は分かりやすく適切に行われなければならないという部分を抑える必要があるとし、打消し表示の文字が小さくて読めない、または画面で表示されている時間が短くて読み切れない等、一般の人が理解できなければ打消し表示がされていても景表法に抵触すると述べた。

消費者庁表示対策課 景品表示調査官 山﨑敏祟氏
消費者庁表示対策課 景品表示調査官 山﨑敏祟氏

   さらに事前の寄せられた質問に答える形で、打消し表示の文字の大きさに関しては、手元で見るのか、遠くで見るのか、紙面で見るのか、画面で見るのかによっても違ってくるので、広告表現において一律に規制できるものではなく、今後も打消し表示の文字の大きさなどを規定する予定はなく、一般消費者目線を活用してアンケートを取るなどによって常にアンテナをはっておく必要があると述べ、消費者が打消し表示の文字を見落としたことによって優良誤認した場合は当然、景表法違反で措置命令が出され、過去に消費者庁でも公正取引委員会でも打消し表示による景表法違反の事例は確認されていると述べた。

   また、ウエブ広告で1スクロール以上離れているという記載があるが、アンカーリンクや注釈であっても同じ認識で違反になるケースも出るとして、紐づけがされていればいいということではなくあくまでも消費者が誤認をするかしないかが基準になるとした。

   打消し表示で問題なるかならないかの基準は1つ1つの広告によって違ってくるので一概には言えないが、9つの要素(①文字の大きさ、②強調表示との文字のバランス、③配置箇所、④背景との区別、⑤画面の表示時間(動画)、⑥音声等による表示(動画)、⑦強調表示と別の画面に表示されているか、⑧複数の場面で内容の異なる強調表示と打消し表示があるか、⑨強調表示と1スクロール以上離れているか)をまず確認した上で、総合的に判断し、事業者目線だけでなく消費者目線の活用も含めて検討することが必要であり、小さな字で認識困難なものや、"個人の感想であり効果効能をあらわすものではない"という文言は消費者の誤認を打ち消すものではないと述べた。

[斬新な視点から健康・食・運動スポーツに関する情報を発信するWebマガジン「HealthBrain」2017年12月18日より転載]

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