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シミ、シワ、浮き出た血管...。「手の老化」が気になる!

意外と老化が現れやすいパーツ
意外と老化が現れやすいパーツ

   日に焼けやすく、仕事や家事などで荒れやすい手は、体の中でも老化が現れやすいパーツです。念入りにスキンケアをしている人でも、手のケアはおろそかになりがち。気づくと顔と手の見た目年齢に差が出るということも...。

Q. 若いころは「白魚のような手」と言われていたのに、いつのころからかシミやシワが目立ち、血管が浮き出てきました。手だけ見ると老け込んでいる...。好きだったネイルアートも似合わないのでする気になれません。手のアンチエイジング法を教えてください。(48歳 女性)

手のシミにレーザー治療はNG?

A. 毎日、お仕事に家事にとがんばっていらっしゃるのでしょう。働く手は美しい、と私は思いますが、手は意外と人目につくもの。フェイシャルのお手入れをきちんとされている方ほど、顔と手との見た目年齢のギャップが気になるのかもしれません。

さて、質問者様の手に関するお悩みは3つ。シミ、シワ、そして浮き出た血管。それぞれに対策が必要です。その前に、皮膚の構造について少しお話しておきましょう。

皮膚は、一番上の表皮とその下にある真皮、皮下組織の3層構造になっています。さらにその下には筋膜と筋肉があります。どの層がどのように変化しているのかを見極め、それぞれにアプローチすることが大切です。

   シミは、表皮が紫外線や乾燥などでダメージを受けることによって生じます。ただし、シミだと思っていたものが、実は皮膚がんやその前兆(前がん病変)だったというケースもあるので診断が重要です。老人性色素斑や脂漏性角化症など老化によるシミの場合は、美白剤の外用をお勧めします。「レーザー治療はNGではないのですのほうが、効果があるのでは?」と思われるかもしれませんが、十分気をつけてください。手の皮膚は非常に薄く、レーザー治療をすると赤み(炎症後紅斑)が残ってしまうことがあるので注意が必要です。

ボコボコ血管を目立たなくするには

   シワは、表皮にできる小ジワと、真皮に刻まれる深いシワがあります。小ジワの主な原因は乾燥によって水分が失われること。一方、真皮にできるシワは、加齢によって真皮にあるコラーゲンやエラスチン(弾力線維)の量が減少したり、変性したりすることによって、肌の弾力が失われることが原因です。

   また、常に露出しているため、紫外線の影響を受けやすいことも深いシワをつくる大きな要因となります。「手のシワをとりたい」と受診される患者さんは少なく、治療法は確立されていないのですが、現状では十分な保湿と「トレチノイン」などの外用薬を塗ることをお勧めしています。

   最後に浮き出た血管ですが、これは加齢によって皮下組織がやせ、ボリュームがなくなることが原因の1つです。「ハンドベイン」と呼ばれ、遺伝的な要因もあります。最近では、下肢静脈瘤(りゅう)の治療法を応用した静脈を抜き取る手術や、薬剤で血管を詰まらせて徐々に退化させる「硬化療法」なども行われていますが、手の静脈は、点滴をするときにないと困る可能性があります。そこまでしなくても、ヒアルロン酸を注入してふっくらさせることで、血管を目立ちにくくする方法もあります。

   手は、よく使うだけに傷をつくりやすい部位です。また、一日のうちに何度も洗うので、肌の水分が奪われやすいこともエイジングを進める要因です。日焼け止めを塗る、外出時は手袋をするなどの紫外線対策と、水仕事をするときはゴム手袋をはめる、保湿クリームを持ち歩き、手を洗った後はこまめに塗るなど、乾燥対策を徹底しましょう。

   また、手の老化について調べた海外の研究で、「若い手」に見えるのは、ふっくらして静脈が透けていないほか、「ジュエリーやネイルをしている」という特徴がありました。「もう似合わないから」と敬遠せずに、ぜひ手のおしゃれを楽しんでください。

[執筆:山下理絵 湘南鎌倉総合病院形成外科・美容外科部長]

医師・専門家が監修「Aging Style」

この記事の監修・執筆医師

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