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抗がん剤脱毛の抑制効果を期待する製品を発表 -国立大学法人大分大学×株式会社アデランス-

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   2017年12月14日、株式会社アデランス(本社:東京都新宿区)と国立大学法人大分大学(大分県大分市)は、「新規αリポ酸誘導体」を用いた抗がん剤脱毛の抑制効果について、乳がん患者を対象とした臨床研究の最新結果を発表、新規αリポ酸誘導体を配合した製品の製造及び販売権にかかる契約の締結式を新宿区のアデランスADビルにて発表した。

   大分大学とアデランスは、2013年7月より抗がん剤治療の副作用である脱毛の予防に関する共同研究の契約を締結し、産学連携のプロジェクトをスタートさせている。

   乳がんの補助化学療法における脱毛はほぼ必発であり、その心理的ダメージは非常に大きい。化学療法を受けた乳がん患者の苦痛は、「脱毛」は1983年では3位だった結果*に対し、2000年には第2位と順位を上げた(2000年の第1位は「家族への影響」**)。

   大分大学医学部では、世界で初めて「αリポ酸誘導体」の脱毛抑制効果の基礎研究として、有用性を検証する第Ⅲ相試験(UMIN臨床試験ID 000014840)の過程において、抗がん剤脱毛ラットモデルに対するαリポ酸誘導体経皮投与、αリポ酸誘導体1%を投与したラットに重篤な脱毛が認められなかった結果を報告した。

   CIA研究会では、プロジェクト研究として原発乳がん患者における補助化学療法誘発脱毛に対する、αリポ酸誘導体の臨床的有効性を評価する多施設共同臨床試験(研究代表者:大野 真司/がん研究会有明病院乳腺センター センター長)を2014年より実施、2015年5月にゴールである100例のデータを集積した。

   追跡調査の結果、αリポ酸誘導体の塗布症例において、50%以上の脱毛は全例で認められたが、化学療法終了後3ケ月目には50%以上の脱毛の割合は2割以下であった結果を以て、化学療法施行中に脱毛からの回復が始まる症例を認めた。この研究は、化学療法を始めると同時に塗布を始める事が条件下にある。化学療法治療途中から、もしくは終了してから、の使用開始でのデータはない点に注視したい。

   新規αリポ酸誘導体を配合した製品は、アデランスより「化粧品」カテゴリーの塗布タイプとして、医療施設売店より来春発売の準備が進められている。

(むかって左より)株式会社アデランス代表取締役社長 津村佳宏氏/国立大学法人大分大学学長 北野剛氏
(むかって左より)株式会社アデランス代表取締役社長 津村佳宏氏/国立大学法人大分大学学長 北野剛氏

   治療を優先とする一昔から、昨今ではQOLの重要性が注目され、その一つにアピアランスケアが注目されている。

   副作用およびその予防の効用性は人それぞれであり、個人差の影響や結果があるが、本製品が、患者さんの心理的ダメージ、また脱毛時の肌へのダメージの軽減に繋がり、安心して治療を受けられることを期待する。

参考文献)
*Coates A. Eur J Cancer,1983
**Carelle N. Cancer, 2002

中島 香織
広告業界、放送局業界、コンサート・舞台企画業界を経て1年間渡米留学。帰国後は、外資系企業に就業。イベントマネージャーとしてPR,マーケティング業務に携わる。がん情報サイト「オンコロ」では、主にイベント運営、Webサイトの更新、コラム投稿に従事。宣伝会議コピーライター養成講座修了、乳がん体験者コーディネーター(BEC)11期生。

[がん情報サイト「オンコロ」2017年12月20日より転載]
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