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ネトゲ依存症にWHOも関心 「eスポーツ」熱の光と影

「現実世界での悩みやストレスがゲームに走らせていることも」

   芦崎氏によると韓国では1999年、ゲーム産業を育成する国の機関がつくられた。国内市場の成長は著しかったが、同時に「影」の部分についても指摘した。それがゲーム依存症だ。

   2018年1月4日付の朝日新聞朝刊では、芦崎氏の著書名でもある「ネトゲ廃人」について特集した。韓国では16年の全国調査で、小4と中1、高1の計146万人からネット・スマートフォン(スマホ)の「過依存使用者群」が約20万人見つかった。日本国内では、神奈川県の久里浜医療センターのネット依存外来は患者の7割が未成年者で、うちゲーム依存が9割だという。

   国内外の複数の報道によると、世界保健機関(WHO)は今年、ネットゲームのやり過ぎで日常生活が困難になる症状を、病気の世界的な統一基準「国際疾病分類」に加える方針だという。

   久里浜医療センターのサイトでは、ネットゲームには「10代~20代の若い世代の多くが没頭」するとある。その背景には、ゲーム自体にはまりやすくやめにくい仕組みに加えて、「例えば仕事や学校でうまくいかなかったり、家族や友人とうまくいかなかったりなどといった、現実世界での悩みやストレスがゲームに走らせていることもあります」と説明している。

   このサイトは、世界的に使われている2種類の「ネット依存スクリーニングテスト」を紹介している。まず「インターネット依存度テスト」は、20問の設問に対してそれぞれ「全くない」「まれにある」「ときどきある」「よくある」「いつもある」のうち1つ選ぶ。例えば「気がつくと思っていたより、長い時間インターネットをしていることがありますか」との問いに対して、「全くない」を1点とし、以後2点、3点、4点となって「いつもある」を5点で計算。70点以上だと「インターネットがあなたの生活に重大な問題をもたらしています。すぐに治療の必要があるでしょう」と判定される。

   もう1つ「インターネット依存自己評価スケール」は、青少年用と成人用に分かれ、全15問の設問内容がそれぞれ若干異なる。回答は「非常にあてはまる」「あてはまる」「あてはまらない」「全くあてはまらない」の4つの選択肢から1つ選ぶが、設問によっては付与される点数が変わる。合計点によって依存リスクが示される。ネットゲームに特化したテストではないが、自分がどの程度依存度が高いかの目安になるだろう。

   世界規模で市場が成長しているeスポーツは、日本にとっても新たなビジネスの可能性が広がる。ゲーム産業の育成が重要な半面、いかにゲーム中毒者を出さないようにするかが課題だ。

J-CASTニュース 2018年1月21日より転載]
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