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【体験談】まぶたのたるみによる「見えづらさ」を解消し、年齢感も改善「眼瞼下垂」手術──海野由利子さん

   コラム「エイジングスタイル基本のき」で取り上げた眼瞼下垂。まぶたがたるみ、目を開けにくくなることで視野が狭くなり、物が見えづらくなる症状が特徴だ。美容目的の「たるみ改善」ではなく「見る機能を回復する」ために行う治療なので、保険が適用できる。今回は、実際に眼瞼下垂の手術を受けた美容・医療ジャーナリストの海野由利子さんに体験談を聞いた。

海野由利子さん
海野由利子さん

たるむ以前の目もとに戻す

――手術で眼瞼下垂を治療しようと思ったのはなぜですか?
 仕事柄、眼瞼下垂の症状は手術で改善できると医師たちから聞いていたので、いつかは...と思っていました。40代から形成外科学会や医療セミナーなどで治療法や症例の情報を得たり、科の違いによる医師のこだわりを聞いてなるほどと思ったり。私自身は、眉を持ち上げるボトックス注射で目を開けやすくしたり、上まぶたへのレーザー照射でまぶたの皮膚のゆるみを引き締めたりするなど、目もとのたるみ改善の美容医療の治療も複数、体験しました。
 どれも効果があったので、手術をするまでの期間を延ばせたのではないかと思っています。眼瞼下垂の治療を行っている医師に会う機会があるたび、手術をするほうが良い状態かどうかを尋ね、「そろそろいいのでは」と言われたのが50代半ばでした。その頃の写真を見ると、あごを上げてものを見る癖がありましたし、肩こりもひどかったです。これも眼瞼下垂の症状ですよね。

手術前後の写真
手術前後の写真

――医師やクリニックを決めたポイントは?
 "見る機能の回復"が目的の治療なので、保険適用の手術なら、"まぶたが開けばよし"と考える医師がいるのも事実です。でも、目の開き方に左右差ができたり、二重の幅が不自然になったりするような"マイナスの結果"は避けたかったのです。眼瞼下垂の治療経験が豊富な医師、どんな手術でもできるだけ傷跡を残さず、自然な仕上がりを重視する形成外科医、通院しやすい都内のクリニック、ということをポイントに自由が丘クリニックにお願いしました。

――女性誌の企画で体験リポートをされたとか。勇気がいることですよね。
 いえ。エイジングによる変化の改善法は、以前から体験してレポートしてますから。気になる方、悩んでいる方に、眼瞼下垂は治療が可能なことを知ってもらいたくて、手術の経過も含めて女性誌(婦人画報)で特集記事にしていただきました。年齢による変化だから仕方がない、と物の見えづらさや頭痛、肩こりを我慢して過ごすのは辛いです。高齢になるまでの長い期間、日常生活のQOLにも関わります。

痛みなく、腫れはサングラスでカバー

――治療、手術はどのように行うのですか?
 まず診察日に、まぶたのたるみ具合や、たるんでいる部分の検査をしました。まぶたは1枚の皮膚のように思えますが、まぶたを引き上げる筋肉(眼瞼挙筋)や、ストッキングのように薄くて弾力のある膜(挙筋腱膜)、結膜などが重なった多層構造になっていて、問題がある部分によって治療法が変わるからです。私の場合は皮膚と挙筋腱膜が伸びているためにたるみが生じて、まぶたを持ち上げにくくなっていることがわかりました。保険適応となり、手術日と手術法を決め、採血をして終了。
 手術は、伸びてしまった皮膚と挙筋腱膜をそれぞれ切除して縫合する「挙筋腱膜前転術」。仕上がりの目の開き具合や二重の幅などは診察のときに医師と確認しているので、安心して当日を迎えられました。まぶたに注射で局所麻酔をしたあとは、痛みはまったくなし。
 記事にする都合上、医師に質問したり説明を受けながらの手術でしたが、ずっと皮膚に触れるか触れないかくらいの軽いタッチで、押さえたり引っ張ったりという強い刺激はありませんでした。所要時間は両目でおよそ2時間半。まぶたが腫れるのでサングラスをして帰りましたが、誰も他人の顔なんてよく見ていないものです。眼瞼下垂の手術を受ける方は、サングラスを準備して術前からときどき使用していれば、術後の"腫れ隠し"も気づかれないかもしれません。

――術後のダウンタイムはどうでしたか?
 麻酔が切れたらさぞかし痛いだろう、と覚悟していましたが痛みはなく、処方された鎮痛剤も服用せずに済みました。医師に聞いたところ、あまり痛まない人が多いそうです。腫れは翌日がピークで、目があまり開かない状態なのでさすがに外出は控えました。内出血も少しありました。シャワーは翌日からOKだったように思いますが、術式や個々のケースで違うと思うので、医師にたずねて指示を守ることが大切だと思います。
 3日後には仕事があったのでサングラスをかけて出かけましたが、誰にも聞かれなかったので、周囲でも腫れなどの"異変"に気づく人はいなかったようです。抜糸は1週間後。サングラスをして仕事ができない方は、手術から日常復帰まで1週間あると安心でしょう。あとはアイシャドウとか、太めのアイライン、フレームが印象的なメガネなどでまぶたの腫れは目立たなくなりますよ。4~6週間後にはかなり収まります。

まぶたを持ち上げるストレスがなくなった

――手術から3年以上経過した今の状態はいかがですか?
 2014年秋に手術して、腫れが完全にひいてまぶたの開きも落ち着くまでには1年くらいかかりました。私は眉を持ち上げてまぶたを開ける癖があったのですが、そのストレスもなくなりましたし、首や肩のコリも軽減しました。まぶたに傷が残るのを心配される方もいますが、私の場合は3倍の拡大鏡で見てかすかにわかるくらいの細い傷なので、傷あとなしと言っていいくらいだと思います。
 エイジングは手術をしても止められないので、再びたるんだり、手術をしたりする必要性が出てくる可能性はあります。けれど、手術を受けることによって、まぶたは多層構造だと身をもって知ることができたので、まぶたを引っ張ったりこすったり、たるみを助長することはほとんどしなくなりました。以前よりたるみ予防はできるようになったと思います。目もとのたるみは美容上の問題だけではないので、見えにくさを感じる方は一度診察を受けてみると良いと思います。

   海野さんの治療には保険が適用されたが、美容外科クリニックの中には自由診療のみで保険が適用されないところもあるので、事前に調べておく必要がある。「ただし、見た目の美しさにこだわりすぎると保険の適用から外れるので、治療法は医師とよく話し合うことが大切です」と海野さんは言う。また、術後にまぶたがしっかり閉じない、目が乾く、ドライアイになった、など不都合が現れた場合は、早めに医師に相談しよう。

医師・専門家が監修「Aging Style」

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