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トラブルは怖い、でも小顔になりたい!

「小顔になりたい」と言っても人それぞれ
「小顔になりたい」と言っても人それぞれ

   「小顔美人」と表現されるように、女性にとって顔が小さいことは美人の条件の一つとされています。今回は、「小顔になりたい!」という20代女性からの相談です。

   

Q. 小顔になりたくて、マッサージや小顔矯正などいろいろ試しましたが、満足のいく効果は得られません。最近、フリーペーパーの広告で目にした「メスを使わない」という小顔の施術に惹かれています。骨を削ったり、脂肪を吸引したりする手術と比べてトラブルは少ないかな?と思いますが、万が一失敗して取り返しのつかないことになったら...と考えると迷います。でも、どうしても小顔になりたい! 山下先生、トラブルに遭わないためには、どんなことに気を付けたらよいですか?(20代女性)

誰でも小顔になれる治療法はない

A. 私が勤務している美容外科にも「小顔になりたい」と希望される患者様が多くいらっしゃいます。客観的に見て、特別「顔が大きい」という印象を受けなくても、コンプレックスに感じている方は少なくありません。

   「小顔になりたい」と言っても人それぞれで、「しもぶくれ」や二重あごに悩む方もいれば、加齢によるフェイスラインのたるみ、エラやあご、ほほの骨が張っているなど、原因によって治療方法も多岐にわたります。

   脂肪を溶かす薬剤や、エラの筋肉を委縮させるボトックスを注射したり、マシンを使ってたるみを引き締めたりといった「切らない治療」から、脂肪吸引、エラやあご、ほほの骨を削る手術まで、さまざまな選択肢が考えられます。ご質問者様が広告で見つけたという「メスを使わない」施術の詳細は分かりませんが、誰もが理想の小顔になれる、共通の治療法というものはないのです。

「切らない治療」にもリスクはある

   さて、「トラブルに遭わないためにはどうすればよいか」とのご相談ですが、まず、美容医療にかかわらず、医療にリスクはつきものだということを知っておくことが大切です。メスを使わないからと言って、リスクがゼロというわけではありません。

   最近では、エステサロンで「HIFU(ハイフ)機器」という医療用の機器を用いた施術を受け、やけどを負ったり、神経を損傷したりするトラブルが多発し、問題になりました。HIFUとは「強力集束超音波」といい、体の表面に傷をつけることなく、超音波を体内の特定の部位に集中させることで熱変性を生じさせる機器です。がん治療のほか、美容医療の分野では、脂肪細胞や皮下組織に熱損傷を与え、治癒を促進することによって、引き締め効果などを得る目的で用いられています。

   消費生活センターに寄せられた相談事例には、結婚式を間近に控えた女性が、クーポンサイトで「エステの最新理論HIFU 顔痩せ! 小顔! 引き締め美肌! 全ての悩みを一度で解消!」といううたい文句を見てクーポンを購入し、施術を受けたところ、頬に熊の爪で引っかかれたようなミミズ腫れができてしまった、というケースが報告されています。その女性は結婚式を悲惨な状態で迎えることに...。施術前にリスクの説明はほとんどなかったそうです。

   HIFUの施術には、医学的な知識や技術が必要です。皮膚や神経の状態は人によって異なり、当て方や部位によっては、やけどや皮下出血、神経損傷などのリスクを伴います。そうしたリスクがあることを説明せず、手軽で安全な施術であるかのように誤解させるのは大きな問題ですし、そもそも医師資格のないエステティシャンが医療行為を行うことは禁じられています。

信頼できる医師選びが重要

   小顔にするということは、顔の骨格や筋肉にも関わることですから、施術する医師には解剖学の知識と技術が求められます。患者様の悩みを理解し、原因を探り、数ある手段の中からベストな治療方法を提案できる経験も必要です。信頼できる医師選びは、リスクを減らす重要なポイントになります。

   また、質問者様のように「失敗したらどうしよう」と迷う気持ちはとても大切です。ここに相談を寄せられたくらいですから、冷静な判断力をお持ちの方と推察します。広告に書かれたことをうのみにせず、自分で調べたり、専門家の意見を聞いたりして、まずは情報を集めてから受診しましょう。初診でいきなり施術を勧めたりせず、リスクについて納得のいくまでていねいに説明をしてくれるかどうかは、「信頼できる医師かどうか」の判断基準の一つになります。

   また、消費者庁では、「美容医療を受けるにあたっての確認ポイント」を公開しています。「施術の効果や副作用を理解したか」「ほかの施術方法があるか確認をしたか」など、チェック事項が簡潔にまとめられていますので、トラブルを避けるために、参考にしてみてください。

[執筆:山下理絵 湘南藤沢形成外科クリニック R 総院長]

医師・専門家が監修「Aging Style」

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この記事の監修・執筆医師

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