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スポーツがストレス解消と生活の充実につながる

平成28年にスポーツ庁が実施した調査によれば、運動・スポーツのストレス解消効果について「大いに感じる」「まあ感じる」と回答した人は男女・年代問わず90~95%にのぼる。さらに、週1日以上運動をしている人は、週1日未満の人よりも、「大いに感じる」と答えた人が約20%も多いという調査結果も出ている。

こうした感覚的な評価に加え、医学的にも運動とストレスの関係は実証されている。たとえば、2000年から群馬県中之条町にて高齢者の日常的な身体活動と心身の健康に関する研究が行われている。「中之条研究」と呼ばれるこの調査によれば、1日あたり4000歩を歩き、うち5分間を中強度の運動(速歩きなど)にあてることで、うつ病を予防・改善できる可能性があることが分かっている。これを8000歩、20分に増やせば、がんや高血圧症、糖尿病などの生活習慣病の予防にもつながるとされている。

ウォーキングやジョギングによってうつ病を予防できることは、その他のさまざまな研究からも明らかになっている。有酸素運動をすることで、脳や心のバランスを保つ「セロトニン」が活性化し、不安や抑うつ状態が改善され、幸福度が高まると考えられている。

また、同じくスポーツ庁の調査には、「毎日の生活が充実しているか」という質問項目があるが、この結果を見ても、運動・スポーツと生活の充実度には相関関係があることが分かる。
男女・年代を問わず、毎日の生活が「充実している」と答えた人の割合は、週1日未満の群と比べて週1日以上運動・スポーツを実施している群の方がおよそ1.5倍も多い。このことからも、日々の運動習慣、スポーツを楽しむことが、人々の"心の持ちよう"と密接に関わっていることが分かる。

そもそも、英語の「Sport」は19〜20世紀にかけて世界で一般化した言葉であり、その由来はラテン語の「deportare」(デポルターレ)という単語だとされている。
デポルターレとは、「運び去る、運搬する」の意。転じて、精神的な次元の移動・転換、やがて「義務からの気分転換、元気の回復」仕事や家事といった「日々の生活から離れる」気晴らしや遊び、楽しみ、休養といった要素を指す。

スポーツの本質は、人生を楽しく、健康的で生き生きとしたものにするために、より楽しむために勝利を追及するもよし、自分ペースで楽しむもよし、誰もが自由に身体を動かし、自由に観戦し、楽しめるものであるべきである。

〜スポーツ庁

[斬新な視点から健康・食・運動スポーツに関する情報を発信するWebマガジン「HealthBrain」2018年4月19日より転載]

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