文字サイズ
標準
大きく

【ブラックペアン解体新書②】医療監修 渡邊剛医師が徹底解説
"佐伯式"手術は、実際にもあるのか?

心臓を止めずに行う佐伯式の難しさ

さて、話を佐伯式の手術法に戻すことにしよう。 ドラマ内では、非常に難しい、世界でできるのは佐伯教授だけというスタンスで描かれている。

「簡単にいうと、心臓の中にある"弁"の手術です。心臓の内側にある部分を修理する手術なので、心臓にメスを入れます。心臓は他の臓器と違って、拍動を繰り返し、血液が常に循環しています。そのままメスを入れれば、血液が溢れて修理する部分が見えにくくなります。また、心臓は動き続け、弁は扉のように閉じたり開いたりを繰り返しますから、手術をするのは非常に難しい。また、一番の問題として、心臓を開いて行う開心術は、心臓に空気が入るというリスクを伴います。ですから、一般的には、心臓や肺の機能の変わりをしてくれる"人工心肺"というポンプを使って、心臓を保護して止めた状態で、血液も心臓からなくした状態で手術をします。
ところが、今回ドラマでやっている佐伯式は、人工心肺は使っていますが、心臓は止めずに僧帽弁を手術しています。開心術ですから、空気塞栓による虚血性脳障害などを起こす可能性も高くなります。ドラマで神業と言ってますが、確かに難しい手術。心臓は非常にデリケートな臓器なので、心臓を止めずに作業をするのは誰もができることではないのです」
注目情報

有益で確かな情報をお届けするという編集方針です。

「バリウム検査」は何のため?

2018年1月現在、49名の医師や専門家が「Aging Style」に参加しています!

おすすめ記事