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【ブラックペアン解体新書⑥】ドラマ医療監修から考える 医療従事者とメディアとの関係とは?

医療監修の仕事の定義は、ドラマ制作チームによって異なる

その後、医療系ドラマでは、医療監修は定番化されていくが、どのような仕事なのかは明確な定義はないようだ。 今回、『ブラックペアン』で手術支援ロボットの医療監修を担当した『ニューハート・ワタナベ国際病院』の渡邊剛医師は、手術支援ロボットの『ダビンチ』の操作指導やロボット手術のときの動作指導、また、手術映像作成の協力、台本の医療部分の提案や修正などが中心だったという。

「私自身、医療監修は初めての経験でした。正直に申し上げると、少し想像とはかけ離れていました。台本をもらって、あれ?これは実際の医療からは逸脱している展開だな、と思って、台本に赤を入れることもありました。でも、専門用語が間違っているとか、動作展開がおかしいと思うものは、指摘が生かされるものもありましたが、ストーリーに関わる部分はそのままになるものが多かったですね。
例えば、ロボット手術と人の手による手術が対立構造のように描かれていましたが、2018年現在、実際の医療でそんな対立構造はもはや存在しません。そこを指摘しても、ストーリーの核となる部分は動きません。そのあたりに正直、違和感を感じる部分はありましたが、ドラマの医療監修はそういうものなんだな、と納得するしかありませんでしたね」(渡邊医師)

渡邊医師が医療監修に入ったのは5話から。その前に治験コーディネーター問題が起きていたので、ロボット手術の描き方で誤解を生まないように慎重になったというが、「ドラマはフィクションである」という制作サイドとの姿勢からオーバーに描くことを了承せざるを得ない部分もあったという。

「途中からは気持ちを切り替えて、ドラマによってロボット手術やダビンチの存在が世に広まればよいというふうに意識を変えることにしました。ただ、正しく伝わったかは少し不安が残りますね」(渡邊医師)
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