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機能性香料という新たなチャレンジ!腋下のホルモンは月経の周期の長さを変える!

 7月14日〜15日、第18回Men's Health学会がお台場の科学未来館で開催された。14日には「植物性香気成分は更年期女性の唾液中テストステロン濃度を増加させる」と題して篠原一之氏(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科神経機能学分野)が講演した。

篠原一之氏(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科神経機能学分野)
篠原一之氏(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科神経機能学分野)

 篠原氏は女性の更年期障害諸症状の一部は男性ホルモンのテストステロンの減少によってもたらされることがわかってきており、「テストステロン値は少し前までは加齢で50%まで減少すると言われていたが、最近では20〜30%まで落ちるとも言われている。テストステロンを増やすことによって記憶力や集中力が改善されるなど高年齢ではベネフィットが多々あり、スポーツなどでの勝利でテストステロンが上がったり、逆にテストステロンが高いと負けても再挑戦する可能性が高くなるといったデータもある」と説明した。

 一方で女性ホルモンのエストロゲンはもちろん加齢によって大きく減少し、女性の骨粗鬆症などの大きな原因となることが知られており、更年期障害のホルモンの補充療法に関しては、女性ホルモン(エストロゲン)に関しては保険適用もあってスタンダードになっている一方で、更年期女性へのテストステロン補充療法はあまり普及しておらず、欧米では普及率が20〜30%であるのに対して、日本では1〜2%にも満たない。

 そこで、篠原氏は脳に刺激を与えて自らホルモンを産生するようにすることを考え、香料を使う事にしたとのことだ。ちなみに月経同期に腋の下か分泌される腋下のホルモンに関しては月経の周期の長さを変えることもわかっており、嗅覚は視床下部 神経内分泌 卵巣にも影響を及ぼすことから、生殖器を中心とした身体への影響も少ないないと見ているとのことだ。

 排卵期の女性の匂い物質(特に背中)には男性テストステロンを上昇させる部位特異的なフェロモンが出ていることがわかってきており、特にジャスミン、カモミール クラリセージなどでは有意に男性ホルモンが上昇し、さらに月経周期が依存的に上昇した。一方で、中には更年期の女性には効果があるが若年期の女性には効果のないものもあり、これからの研究が待たれる部分もある。昔からアロマテラピーで使用されてきた精油の香りは、伝統的に更年期症状を緩和する効果が期待されてきたが、近年ではその薬理的な作用にも注目が集まっている。

 篠原氏は今後、機能性食品に機能性香料をプラスした新しい表示方法も視野に入れつつ研究を進めていきたいとのことだ。

[斬新な視点から健康・食・運動スポーツに関する情報を発信するWebマガジン「HealthBrain」2018年7月17日より転載]

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