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非遺伝性乳がん患者に対して予防対側乳房切除(CPM)が与える心理的影響
医学誌『Journal of Clinical Oncology』より

2018年7月25日、医学誌『Journal of Clinical Oncology』にて非遺伝性乳がん患者における術後18ヶ月時点までにおける予防対側乳房切除(CPM)が与える心理的影響を検証した前向き試験の結果がMemorial Sloan Kettering Cancer Center・Patricia A. Parker氏らにより公表された。

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本試験は、術後の非遺伝性乳がん患者に対して予防対側乳房切除(CPM)を実施する患者群、実施しない患者群に分け、主要評価項目として術前、術後1、6、12、18ヶ月時点におけるがんに関する懸念、がん特有の苦痛のスコア、副次評価項目としてボディ・イメージの変容に関する懸念、QOL(生活の質)に関するスコアの違いを検証した前向き試験である。

なお、がんに関する懸念、がん特有の苦痛、ボディ・イメージの変容に関する懸念それぞれのスコアは高ければ高いほどその懸念、苦痛は大きく、QOL(生活の質)のスコアは高ければ高いほどQOLが悪いことを意味している。

本試験に登録された予防対側乳房切除(CPM)を受けた患者、受けてない患者それぞれの背景は下記の通りである。年齢中央値は予防対側乳房切除(CPM)を受けた患者群49.76歳に対して受けてない患者群57.27歳。人種は非ヒスパニック系白人44%に対して61%、非ヒスパニック系黒人14%に対して18%、ヒスパニック系32%に対して14%。

学歴は高卒未満2%に対して5%、高卒50%に対して44%、大卒48%に対して51%。結婚ステータスは既婚78%に対して74%、独身または離婚22%に対して25%。年収は30,000ドル未満24%に対して18%、30,000-75,000ドル28%に対して34%、75,000ドル以上36%に対して42%。

がんの家族歴はあり28%に対して24%、なし70%に対して76%。病期はステージ0が24%に対して18%、ステージIが38%に対して37%、ステージIIが28%に対して39%、ステージIIIが10%に対して6%。

ホルモン受容体ステータスはER陰性PgR陰性が26%に対して16%、ER陽性PgR陽性またはER陽性PgR陰性またはER陰性PgR陽性が72%に対して83%。手術歴は両側乳房切除術歴100%に対して69%、片側乳房切除術歴0%に対して31%。化学療法歴はあり54%に対して48%、なし46%に対して52%。以上のように、両群間における患者背景の違いは年齢、人種以外に統計学有意な差は確認されなかった。

以上の背景を有する患者に対する本試験の結果は下記の通りである。術前におけるがんに関する苦痛は予防対側乳房切除(CPM)を実施した患者群30.05に対して実施していない患者群24.62、がん特有の懸念は9.77に対して7.74、ボディ・イメージの変容に関する懸念は8.26に対して3.40、QOL(生活の質)は105.50に対して112.62、予防対側乳房切除(CPM)を実施していない患者群よりも実施した患者群でがんに関する懸念、がん特有の苦痛、ボディ・イメージの変容に関する懸念スコアは統計学有意に高かった。

また、術後6、12、18ヶ月時点におけるがんに関する苦痛は予防対側乳房切除(CPM)を実施した患者群23.85、23.02、24.48に対して実施していない患者群18.18、17.15、15.90、がん特有の懸念は5.98、6.07、5.85に対して6.19、6.16、5.72、ボディ・イメージの変容に関する懸念は13.76、13.20、15.52に対して6.85、6.26、6.11、QOL(生活の質)は101.13、105.15、103.43に対して110.76、113.82、116.96、予防対側乳房切除(CPM)を実施していない患者群よりも実施した患者群でがん特有の苦痛、ボディ・イメージの変容に関する懸念のスコアは統計学有意に高く、QOL(生活の質)スコアは統計学有意に低かった。

以上の前向き試験の結果よりPatricia A. Parker氏らは以下のように結論を述べている。"予防対側乳房切除(CPM)がボディ・イメージの変容、QOL(生活の質)に対する影響を患者が予期していない場合、がんに関する苦痛、がん特有の懸念が手術前の患者にとって心理的ストレスを最も与える懸念事項です。"

がん情報サイト「オンコロ」2018年8月14日より転載]
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