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がん患者の気持ちを変える、注目の『アピアランスケア』って何!?

元気に見えるメイクが治療への励み、生きる原動力になった

手術、化学療法、分子標的剤などの治療を受けいれた山崎さん。抗がん剤による脱毛の可能性を事前に聞いていたことと、美容の仕事をしていたことから外見ケアのために事前準備を行ったという。

「まず、ウィッグや帽子を購入しました。また、これは実際に経験して知ったことですが、頭髪が抜けたあと眉毛やまつ毛も抜け、肌や爪、手足の先がくすんでくるんです。すると、体調がよい日でも、顔は重病人にみえてしまうんですね。これは私の例ですが、そうなると、男なのか女なのか、若いのか歳をとっているのかわからない不思議な顔になりました」

周囲が自分の外見に対してどう思うだろうか、と"気おくれ"した山崎さんは美容ジャーナリストとして培ったメイクの理論や効果を応用してリカバーを試みた。

具体的には、眉を描くこと。それだけでも、黒目までくっきりした印象になり、表情も豊かになることに気づいたという。また、まつ毛がないと目の周りが肌色だけになり、表情全体がぼんやりとした感じに。これも目のキワにアイラインを描き足すことで、目ヂカラを作ることができた。さらに、くすみがちな肌は、コントロールカラー(肌色補正下地)と頬紅で血色感を足すことでいきいきした印象になるという。

「私の場合は、"元気よく"という印象を目指して、頬の真ん中の正面、"アンパンマンの位置"に頬紅を丸く入れました。すると、笑顔がふっくら丸顔になり、若々しく幸せそうな印象に変わるんです。こんなメイクで仕事に行ったら、乳がん治療中だと知らない同業者の人から『山ちゃん最近きれいになってない?』と声をかけられて。メイクする前は、不気味に見えるかもしれない......と思った顔なのに、少しメイクをしただけなのに、メイクってすごい!と驚きました。そのとき、私の"やる気スイッチ"が入ったんです」

そのとき入ったやる気スイッチは13年たった今、がん患者の方の顔を"元気"な方向に近づける、メイクセミナーとして、山崎さんのライフワークになっているという。

「外見が変わることで心が変わる、外見が変わることで、社会に遮断されそうになったり、繋がれたりもする。たかが外見と思うかもしれませんが、外見は他者に与える影響も非常に大きい。辛そうとか苦しそうとか、不機嫌そうに見えたら、気を遣うし話しかけづらいと思うんです。やっぱり笑顔でいる人には話しかけやすい。無理に明るく演じる必要はないけれど、たまには笑顔の時間を取り戻すことは大切なのだと感じるのです」
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