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美容医療で一番人気の「注入治療」で今絶対知っておくべきこと

フィラーの治療には、解剖学に基づいたスキルが必要

フィラー治療では、アレルギーなどの副作用のほか、仕上りに対して満足できなかったというトラブルも多く発生しているという。特定のシワの溝を埋めたことで別のシワや皮膚のくぼみが目立ってしまったケースや、注入量が多すぎて不自然な膨らみが目立つようになってしまったケースなどがこれにあたる。

このようなトラブルを防ぎ、美しく自然な施術結果を得るためには、医師・患者ともに、顔がどのように老けるのかを理解し、さらに、顔全体のバランスが整った自然な美しさを保つ治療が大事であることを理解すべきだと岩城佳津美医師は話す。

「顔面の加齢変化は、皮膚や筋肉、骨の変化が同時多発的に相互作用を及ぼしながら進行します。また、たとえば目などの局所の変化は、周辺組織にも影響を及ぼします。これらが複雑に絡み合い、輪郭は逆卵型から四角へと変化します。つまり、顔面の加齢変化とは輪郭の変化といえるでしょう」(岩城佳津美医師)

これは、たとえばマリオネットライン(口角から下に向かう直線的なシワ)が気になるからといって、ほうれい線にフィラー注入し、シワを埋めるだけでは自然な美しさは得られないということ。シワができたプロセスを遡って、影響する筋肉や靭帯などにもアプローチすることが必要であり、シワを埋めるのと同時に、たるんだ組織を引き上げたり、ボリュームを回復する治療を行い、輪郭を修正しなければならない。

このことを理解しないで、老けて見えるのはほうれい線のせいだと安易にシワを埋める治療だけを行うと、シワは埋まったけれど、目もとのくぼみやこけた頬が目立つようになったなど、不自然で満足感の得られない治療結果を招くことに。イメージするゴールに、解剖学の見地に基づいて導くことで、はじめてバランスの整った美しさと満足感を得ることができるのだ。

さらに、この解剖学への医師の理解不足が、重大な塞栓事故へつながることもあると岩城佳津美医師は指摘する。

「2014年に数種のヒアルロン酸製剤が厚生労働省の製造販売承認を取得したことで、注入治療に参入する医師が急増し、それに伴って塞栓事故も増加しました。危篤な塞栓事故を回避するためにも、医師は顔面の解剖学を熟知し、正しい注入法を身につけることが重要です」(岩城佳津美医師)
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