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アンチエイジング医学が可能にしたこと①【近畿大学医学部山田秀和教授に聞く】

"アンチエイジング"の研究は20世紀末に始まった

「アンチエイジング」という言葉は近年よく使われるようになってきた。一般的にはエイジング、つまり老化は"避けたい"という意味で用いられることもあり、「老化をネガティブにとらえる言葉」と感じている人も少なくないようだ。
一方、「アンチエイジング」とは医学用語でもある。日本語では「抗加齢」と訳されていて、2001年3月にはその名を冠した日本抗加齢医学研究会が発足。2003年4月には日本抗加齢医学会に改組している。ちなみに研究会発足当時に20名だった会員は2年後の改組時には434名に急増。その後は倍増の時期を何年か経て、2018年時点で8,280名。会員数の急激な増加から、注目を集めている医学会であることがわかる。
さて、その"医学"としての「アンチエイジング」とは、どのような考えで何を研究し、成果を上げてきたのだろうか。日本抗加齢医学会副理事長で近畿大学奈良病院皮膚科教授の山田秀和医師に話を伺った。山田医師は2018年の第18回日本抗加齢医学会総会の会長を務め、近畿大学アンチエイジングセンターの副センター長でもある。

近畿大学奈良病院皮膚科教授 山田秀和医師
近畿大学奈良病院皮膚科教授 山田秀和医師
「医学の世界でアンチエイジングという言葉が出始めたのは1980年代後半のアメリカ。それまでは、加齢による老化は逃れられないものと考えられていたけれど、ゲノム研究が進み"細胞分裂の回数券"といわれたテロメアの存在や老化の仕組みがわかってきて、どうやら老化に抗う(=アンチ)方法がありそうだ、となった。けれどそれらの研究を実践として生かしやすかったのは医療よりも美容、つまり"見た目"の分野だったんですよ。老化や健康の度合いは、肌の張りやツヤ、姿勢などで誰もが判断しているでしょう?」

山田医師の言うように、日本でも資生堂の主催で「サクセスフル エイジング」と題した国際フォーラムが1989年に東京で開催され、日米の医師や文化人による「老化制御の科学」「加齢した皮膚の生理」「エイジングと化粧心理学」などの講演が行なわれている。ちなみにここではエイジングが「年とともにまろやかで味わい深いものに、という願いを込めて」(資料より)、"アンチ"ではなく"サクセスフル"という言葉を組合わせていたのが化粧品メーカーらしい。

この記事の監修・執筆医師

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