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国産液体ミルク、相次いで販売開始

日本では長年、乳児用ミルクといえば「乳児用調製粉乳」、いわゆる粉ミルクを意味したが、その乳児用ミルク業界で変革が起きている。

江崎グリコは今月5日、国内初となる国産の乳児用液体ミルク「アイクレオ 赤ちゃんミルク」を発売した。乳児用粉ミルク国内最大手の明治も今日、今月下旬に「明治ほほえみ らくらくミルク」を発売すると発表した。

・江崎グリコ株式会社「アイクレオ 赤ちゃんミルク」プレスリリース

・株式会社 明治「明治ほほえみ らくらくミルク」プレスリリース

欧米では1970年代から普及した液体ミルク

計量や湯温調節の必要がなく開封してそのまま乳児に飲ませることができる液体ミルクは、欧米、特に北欧では1970年代から女性の社会進出を背景に普及した。1杯あたりの費用に換算すると粉ミルクの2~3倍になるという価格設定の影響もあり普及度合いは国によってまちまちだが、乳児用ミルク市場の1割程度を液体ミルクが占めると言われるアメリカから約9割を占める液体ミルク大国のフィンランドまで、多くの国で普及して久しい製品だ。

日本では粉ミルク以外の育児用ミルクに関する品質や製造方法の基準が定められていなかったことから国産品がなかったが、2007年に発生した新潟中越沖地震が契機となり、2009年に日本乳業協会が液体ミルクの規格基準の設定に関する要望書を厚労省に提出。その後の数年間は目立った進展がなかったものの、2016年に発生した熊本地震の際に日本フィンランド友好議員連盟の小池百合子会長(当時)の働きかけによりフィンランドValio社製の液体ミルクが救援物資として輸入され被災者支援に貢献したことが報道された。同時期に政府が女性活躍のための社会整備を加速させていたこともあり国産品の製造・販売許可に関する検討が一気に進んだ。

その後、昨年8月に厚生労働省が「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」と「食品、添加物等の規格基準」を、消費者庁が「健康増進法施行令」と「特別用途食品の表示許可等について」を改正したことにより、液体ミルクの国内製造・販売が可能になった。これを受け江崎グリコと明治は今年1月31日に厚労省より製造承認を、今月5日には消費者庁より特別用途食品の表示許可を取得した。

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