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運動はスポーツのみにあらず

アンチエイジングは運動のみにあらず

ところで、前述の北里大学病院「形成外科第2研究室」というのは僕の在籍当時の通称だ。正式名称は「北里カフェテラス」。帝国ホテル直営の院内レストランだった。地下といっても窓外には池のある中庭が広がる実に心地よい場所だった。

北里大学は大学紛争をきっかけとして誕生した大学だったこともあり、いわゆる「医局」が存在しなかった。医局制度こそが諸悪の根源だと考えられていたためだ。制度としての医局はともかく場所としての医局がないと居場所に困ることも多い。僕は60歳を境に臨床から研究に軸足を移していたため、最後の数年間はほぼ毎日、日によっては半日をこの「第2研究室」でコーヒーを飲みながら文献を読んだり原稿を書いたりして過ごした。今思い返すとこれが還暦を迎えた僕にとっては「心のアンチエイジング事始め」だったのかもしれない。

食事や睡眠も含め、日常生活の中で無理なく、体に良さそうなことは増やし、悪そうなことは減らすのがアンチエイジングの基本。時には、長年体に良い、あるいは悪いとされてきた定説が新たな研究により覆ることもあるため、良し悪しは必ずしも自分だけでは判断できない。だが、何かを「無理なく」できるかどうかの判断に必要なのは自分自身の心だけ。その意味でも心のアンチエイジングは大切だ。

運動はスポーツのみにあらず。アンチエイジングは運動のみにあらず。
「無理ないアンチエイジング」を心がけ、健康長寿で行こう!

[執筆/編集長 塩谷信幸 北里大学名誉教授、DAA(アンチエイジング医師団)代表]

医師・専門家が監修「Aging Style」

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